善光寺で「御開帳」＝コロナで１年延期、８８日間―長野

　長野市の善光寺で３日、数えで７年に１度の「御開帳」が始まる。秘仏の本尊を模した「前立本尊」を公開する行事で、新型コロナウイルスの感染拡大により１年延期されていた。分散参拝を促すため、期間は６月２９日までの８８日間と、記録が残る１７３０年以降で最長となる。 　午前６時すぎ、本堂奥の厨子（ずし）の扉が開かれ、金色に輝く前立本尊の姿が現れる。 　前立本尊は、右手に結ばれた金糸や「善の綱」と呼ばれる白布によって、本堂前に立てられた高さ約１０メートルの回向柱（えこうばしら）とつながっている。柱に触れると、前立本尊に触れるのと同じ功徳を得られるとされる。 　感染対策として、回向柱には抗ウイルス・抗菌効果のある光触媒のコーティング剤が塗布された。参拝者にも柱に触れる前後の手指の消毒を呼び掛けている。 　２０１５年の前回は過去最多の約７０７万人が訪れ、経済効果は約１１３７億円に上った。地元では前回並みの参拝客数を期待している。（了）【時事通信社】