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授業で小説「想定されない」=情報読み解く力重視―文科省


 小説5編が掲載された第一学習社の「現代の国語」は、昨年の検定合格後、全国の高校で最も採択された。指導要領が大きく変わる中、従来の教科書に最も近く、人気を集めたとみられる。文部科学省は、現代の国語で小説を扱うことは想定されないとする通知を出し、周知徹底を図っている。  現代の国語は、評論や新聞記事、法令文など論理的、実用的な文章を教材に「読む」「書く」「話す・聞く」能力の育成を想定した科目だ。通知は昨年9月に出され、「読む」の教材として小説を扱うことはできず、それ以外で扱う場合も、適切な取り扱い方を検討する必要があるとくぎを刺した。  現代の国語や論理国語が導入された背景には、経済協力開発機構(OECD)の国際学習到達度調査(PISA)の存在が大きい。ある幹部は「PISAが求める読解力は、(童話の)『ごんぎつね』から登場人物の心情をくみ取る力ではなく、インターネット上の『乾いた文章』を読み解く力だ」と表現する。  架空のブログや書評などが出題された2018年の調査で、日本は読解力が過去最低の15位に後退した。この幹部は「文学軽視というわけではない」と断った上で、デジタル時代に求められる読解力の育成が必要だと強調した。  一方、ある公立高校の国語教諭は「小説は生き方や人間性を考えるきっかけ。授業では経済を回すための能力を伸ばすのではなく、人との関わりで生きる読解力や表現力を育成したい」と語った。(了)【時事通信社】
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