ウクライナ支援で日米協力＝自衛隊装備品、横田から空輸

　ロシアの侵攻を受けたウクライナを支援するため、自衛隊の装備品を米軍の輸送機で運ぶことが決まり、米軍横田基地（東京都）での積み込み作業が１６日、報道陣に公開された。日米同盟の枠組みを活用してウクライナを支えていく構えを示す狙いがある。 　日本政府はウクライナへの防弾チョッキやヘルメットなどの供与を決定。これまで自衛隊機を使って２回の輸送を実施した。横田基地であいさつした鬼木誠防衛副大臣は、今回の連携について「一刻も早く届けるために米軍機の力を借りた」と語った。 　基地では、米軍のＣ１７輸送機に梱包（こんぽう）された３８トン分の物資が積み込まれ、同機は１６日夕、欧州の米軍基地に向け出発した。米国のエマニュエル駐日大使は「われわれの同盟はウクライナ国民を救うために団結し、日米の歴史に新たなページを刻む」と強調した。 　エマニュエル氏らとともに作業に立ち会った在日ウクライナ大使館のセメニューク公使は、日米の連帯に感謝を示した上で「勝利は近いと信じている」と述べた。 　エマニュエル氏はまた、日本政府がロシアを「最恵国待遇」の適用外とする方針を固めたことなどを受けて声明を出し、「ウクライナの人々と結束する断固たる決意を示すものだ」とたたえた。　【時事通信社】 〔写真説明〕１６日、米軍横田基地であいさつするエマニュエル駐日大使（左から３人目）