ロシア、独自の人道決議案提出＝英大使「目くらまし」と批判―国連安保理

　【ニューヨーク時事】ロシア国連代表部は１５日、ウクライナの人道状況に関する独自の決議案を国連安保理に提出した。安保理筋によると、決議案は民間人の保護や避難のための一時停戦をうたう内容。国際社会の非難をかわす思惑とみられるが、ロシアの責任や軍の即時撤退などには触れていない。 　拒否権を持つ英国のウッドワード国連大使は、ツイッターに動画を投稿し「この決議案はただの目くらましだ。安保理がこの文書を承認することは、ロシアによる侵略を暗に是認することになる」と強調。「この危機がロシアによるものだと認めない決議案には、断固として（賛成票を）投じない」と断言した。採決は１７日に予定されるが、採択には常任理事国が反対票を投じずに９カ国以上が賛成する必要があり、否決される見通しだ。　【時事通信社】