ウクライナ情勢で「積極的役割」＝李首相、最後の記者会見―中国

　【北京時事】中国の李克強首相は１１日、全国人民代表大会（全人代）の閉幕に合わせ、北京の人民大会堂からオンライン形式で記者会見した。李氏は、ウクライナ情勢をめぐり「国際社会と共に平和回復のため積極的な役割を果たしたい」と述べ、停戦に向け仲裁に努力する姿勢を改めて示した。 　ただ、李氏はウクライナを念頭に「各国の主権や領土保全を尊重すべきだ」と語る一方、北大西洋条約機構（ＮＡＴＯ）の東方拡大に反対するロシアを代弁し「各国の合理的な安全保障上の懸念も重視すべきだ」と強調し、あいまいな立場を崩さなかった。ロシアのウクライナ侵攻に対する非難もこれまで同様に避けた。 　今秋の共産党大会を受けて来年の全人代で新首相が決まるため、２０１３年に就任した李氏にとって、今回が首相としては最後の記者会見。内政や経済、外交など幅広い問題をめぐり、今後の見通しや対策を語った。　【時事通信社】 〔写真説明〕記者会見する李克強・中国首相＝１１日、北京（国営中央テレビ電子版より・時事）