危険度判定にチェック表＝児童虐待対応で全国運用―警察庁

　警察庁は１０日、児童虐待で警察官が重大な事案を見逃さないようにするため、虐待の危険度を４段階で判定するチェック表の運用を全国の警察で始めたと発表した。 　警察が扱う児童虐待は増加し、経験の乏しい警察官が担当するケースも増えている。このため、的確な対応を統一的に行うことが課題となっていた。 　チェック表は、虐待が疑われる事案に対応した警察官から報告を受けた警察署や警察本部の担当者がパソコンで入力。危険性や緊急性がＡ～Ｄの４段階で自動的に判定され、結果を踏まえて担当者は現場に指示を出す。　 　チェックする内容は専門家の意見などを基に、けがの有無や家庭環境など４８項目あり、現場の警察官が把握できた点だけを入力する。判定方式は、昨年警察が対応した虐待のうち約９０００件の事例を分析して策定した。 　同庁の担当者は「チェック表は重大な事案を見逃さないことが目的で、児童虐待に対する全国の警察の対応力を向上させたい」としている。（了）【時事通信社】