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米中対立、緩和の機運なく=台湾問題、最大の焦点―21日、ニクソン訪中50年


 【北京時事】1972年に当時のニクソン米大統領が、新中国成立(49年)後現職の大統領として初めて訪中してから21日で50年。当時の米中両国は対ソ連けん制の思惑もあり接近したが、今や3国間の関係は激変し、中国とロシアが対米共闘姿勢を誇示する。20日に閉会する北京冬季五輪の陰に隠れ、米中双方で50年を祝う機運は盛り上がっていない。  ◇関係悪化「最も深刻」  ニクソン大統領は72年2月21日、周恩来首相の招きで北京入りし、毛沢東主席とも会談。朝鮮戦争(50~53年)以来の敵対関係の転換点となった。米中は同28日、「上海コミュニケ」を発表。「台湾は中国の一部」という主張を米国が「認識する」と記しており、米国は79年に中国と国交正常化し、台湾と断交した。  訪中40年の記念行事は2012年1月、前倒しで盛大に行われた。国家副主席だった習近平氏は「中米は以前の相互対立から、今日の相互尊重、互恵の協力パートナー関係という正しい道に達している」とあいさつ。ニクソン訪中前に大統領補佐官(国家安全保障担当)として極秘訪中し、準備を進めたキッシンジャー氏も招かれた。  それから10年。国家主席となった習氏の強国路線の下、米中関係は「国交樹立以来最も深刻」(王毅国務委員兼外相)な水準まで悪化した。一方で中国は、ソ連の後継国家であるロシアに接近。中ロ両政府は、北京五輪開会日の今月4日に行われた首脳会談に合わせて共同声明を発表、台湾の独立と北大西洋条約機構(NATO)の拡大に反対すると表明し、相互の「核心的利益」の擁護を確認した。  ◇「一つの中国」は国交の基礎  「衝突のリスクが最も高いのは台湾海峡だ」。北京の有識者がこう語る通り、米中間の最大の焦点は台湾問題だ。  中国外務省の趙立堅副報道局長は10日の記者会見で、米中双方が訪中50年の記念行事を実施すると述べたが、詳細な説明は避けた。代わりに趙氏は、上海コミュニケの重要性を強調し、中国大陸と台湾は不可分とする「一つの中国」原則こそ「中米国交樹立の政治的基礎」だと主張した。  北京連合大の朱松嶺教授は中国のテレビで、ニクソン訪中前と現在の米中対立には「類似点がある」と指摘。台湾問題を念頭に「(訪中50年)記念行事で当時の問題解決方式を思い出し、中米関係を適切に処理できるよう望む」と述べた。台湾との関係強化を志向するバイデン政権にクギを刺す機会として、50年の節目を利用する中国側の意図をうかがわせた。 【時事通信社】 〔写真説明〕中国の毛沢東主席(当時、左)と握手するニクソン米大統領(同、右)=1972年2月、北京(AFP時事) 〔写真説明〕訪中したニクソン米大統領(当時、左)と乾杯する中国の周恩来首相(同、右)=1972年2月、北京(AFP時事)
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