私立高副校長ら書類送検＝生徒から没収の大麻隠匿疑い―大阪府警

　大阪市天王寺区にある私立興国高校で、生徒から没収した大麻を警察に届け出ず隠したとして、大阪府警は１８日、大麻取締法違反（所持）と証拠隠滅の容疑で、男性副校長（７０）と生徒指導部長だった男性教諭（４５）を書類送検した。 　捜査関係者によると２人は容疑を認め、副校長は「公表されれば学校の評判が下がると思った」と釈明。教諭も「通報しなければと思ったが、一組織人として勝手な行動はできなかった」と話しているという。 　送検容疑は昨年１０月、男子生徒が校内で「大麻リキッド」と呼ばれる液状の大麻（約０．４グラム）を所持していたのを見つけ没収したのに、約２カ月間にわたり副校長室などで隠した疑い。 　大麻没収の２日前、別の生徒の薬物事件で同校は家宅捜索を受けており、大麻を見つけたらすぐ通報するよう府警から指示されていた。 　約２カ月後、「学校で大麻を没収された」と生徒が府警に話したため確認したところ、副校長らは「親に返した」などとはぐらかし、翌日になって男性教諭が警察署に大麻を持参していた。 　府警は昨年秋以降、大麻吸引を認めた同校の生徒十数人のうち、５人を大麻取締法違反（所持）容疑などで摘発した。　（了）【時事通信社】