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ロシア送ガス管焦点に=米独、結束アピールも温度差


 【ワシントン、ベルリン時事】バイデン米大統領とドイツのショルツ首相は7日、ホワイトハウスで会談し、ロシアがウクライナに侵攻した場合、強力な経済制裁を科すことで一致した。米独の結束をアピールした形だが、ロシアからドイツに天然ガスを輸送するパイプライン「ノルドストリーム2」計画をめぐっては、姿勢の違いも浮き彫りになった。米国が用意する対ロ制裁をめぐり、同パイプラインの扱いが焦点になりそうだ。  「ドイツと米国は親友で信頼できるパートナーだ」。バイデン氏は会談後の記者会見でこう強調した。就任後初の訪米となったショルツ氏をファーストネームの「オラフ」で呼ぶことも忘れず、首脳間の親密さを演出した。  だが、質疑応答でノルドストリーム2に話が及ぶと、両首脳の発言に温度差がにじみ出た。ウクライナ侵攻で「(計画は)なくなる」と断言するバイデン氏に対し、ショルツ氏は繰り返し質問されても米国をはじめとする同盟国と一致して「あらゆる措置」を検討すると述べるにとどめ、パイプライン稼働の可否への言及を避けた。  脱原発・脱石炭を同時に進めるドイツは、二酸化炭素排出が比較的少ない代替エネルギーとして天然ガスは「不可欠」と位置付ける。ノルドストリーム2の敷設作業はほぼ完了し、ドイツ側の稼働承認待ちの状態。ここで頓挫すれば投資が水泡に帰す上、独政権が主要政策として掲げる脱炭素計画に狂いが生じかねない。  米国は2014年のロシアによるウクライナ南部クリミア半島併合を許した苦い経験から、欧州諸国と協調し、対ロ輸出規制など強力な制裁発動を警告してウクライナ侵攻の阻止を目指す。欧州と米国が制裁の議論を具体化させる中で、ドイツの態度が鍵になるとみられる。  シンクタンク「ジャーマン・マーシャル・ファンド」のスティーブン・ケイル研究員は、「(対ロ制裁が)ドイツでは政治的に難しい問題であることを示している」とショルツ氏の発言を読み解く。その上で、ショルツ氏が同盟国との連携に失敗すれば「危機が深まるとともにドイツの指導力も低下するだろう」と警告した。 【時事通信社】 〔写真説明〕7日、ホワイトハウスでバイデン米大統領(右奥)との共同記者会見に臨むドイツのショルツ首相(AFP時事)
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