屈指のパワーと勝負強さ＝Ｒソックスの「ビッグ・パピ」―米野球殿堂入りオルティス

　「ビッグ・パピ」の愛称で親しまれ、屈指のパワーと抜群の勝負強さを兼ね備えていたオルティス氏。指名打者には厳しい見方もあるとされる殿堂入り投票だが、候補入り１年目で選出された。「自分にとって特別なこと。本当に光栄」。感慨深げに話した。 　ドミニカ共和国出身。１９９７年にメジャーデビューを飾ったツインズでは打力を生かし切れなかったが、移籍したレッドソックスで才能が開花した。加入翌年の２００４年には４１本塁打を記録し、レッドソックス８６年ぶりのワールドシリーズ制覇の原動力に。「バンビーノ（ベーブ・ルースの愛称）の呪い」を解き、その後も２度、力強い打撃でチームを頂点に導いた。「レッドソックスのユニホームを着た１４年間は、人生で最高の時間だった」。通算２０シーズンで放った本塁打は５４１本。松坂大輔、上原浩治らとプレーした姿は、日本でも広く知られている。 　現役時代、本塁打を打つと両手で天を指さし、亡き母に感謝を示した。選出の発表は故郷で聞き、「母も天国からお祝いのキスをしてくれていると思う」。父や家族に囲まれ、穏やかな笑みを浮かべた。（ニューヨーク時事） 【時事通信社】 〔写真説明〕２０１５年８月のヤンキース戦で本塁打を放つレッドソックスのオルティス＝ニューヨーク（ＥＰＡ時事）