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QB高木、さえた「判断力」=復権果たした富士通―ライスボウル


 社会人同士の白熱した戦いに生まれ変わった「ライスボウル」。悔しさをバネにこの1年を戦ってきた富士通が王座を奪還した。リーグ戦で唯一敗れたパナソニック相手に、多彩な攻撃を引っ張ったのが、今季から正QBを任された高木だった。  一瞬の判断力がさえ渡った。第2クオーター、WR松井に56ヤードのロングパスを通すと、最後は自ら走り込んでTD。第4クオーターも残り2ヤードから相手守備陣の意識がRBニクソンに集まった隙を逃さず、自ら逆転のTDを決めた。  昨季、史上初の5連覇を狙ったライスボウル出場を逃し、山本ヘッドコーチは思い切って、高木に懸けた。控え時代、米国人QBのプレーを見て学んできた高木は「最善の状況判断をすること。それが積み重なった」。普段は米国人コーチとの通訳も買って出て橋渡しの役割も。チーム全体でも今季はベテランと若手、攻撃陣と守備陣が垣根を越えて話し合いを重ね、「トップダウンになりがちだった」(山本ヘッドコーチ)という雰囲気が変わった。  「29歳だが、もっと伸びしろがあると思うし、自分自身にワクワクしている」と高木は笑う。復権を果たした富士通の勢いを象徴しているようだった。(了) 【時事通信社】 〔写真説明〕第2クオーター、突進する富士通の松井(右)=3日、東京ドーム 〔写真説明〕第4クオーター、逆転のTDを決める富士通の高木(手前)=3日、東京ドーム
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