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大谷「快挙」にこだわらず=2桁勝利は逃す―野球クローズアップ


 【ロサンゼルス時事】エンゼルスの大谷翔平選手は、投打の二刀流でア・リーグの最優秀選手(MVP)に輝く一方で、1918年のベーブ・ルース以来となる同一シーズンでの「2桁勝利、2桁本塁打」の「快挙」には一歩届かなかった。打者としては46本塁打を放って激しいタイトル争いを演じたが、投手では9勝。今季最終登板となった9月26日のマリナーズ戦は7回を1失点に抑えながら白星を逃した。  日本ではルース以来の「快挙」と期待されていたが、米国では大谷とルースを比較する声はあっても、「2桁勝利、2桁本塁打」が日本のように注目を集めることはなかった。  大谷は10月初旬のマリナーズ戦でもう1試合登板し、10勝目を目指すことも可能だったが、残り試合は本塁打王を争っていた打者に専念した。シーズン終盤には右腕の張りで登板を見送った試合もあり、状態は万全ではなかったか。「トータルで考えて、投げない方がいいという結果になった」。2桁勝利にはこだわらなかった。  近年は味方打線の援護点に大きく左右される勝利数よりも、防御率やWHIP(安打プラス四球を投球回で割った値)といった指標が重視される傾向にある。大谷もシーズン中に、2桁勝利について「(9勝とは)大きな違いかなとは思う」とする一方で、「防御率やWHIP、投手のスキルを測るところの方が大事な部分」と語っていた。  今季は先発投手としての役割を果たしながら、勝ち星のつかない試合も散見された。2桁勝利に届かなかったからといって、二刀流で結果を残した歴史的なシーズンの価値は不変だ。 (了) 【時事通信社】 〔写真説明〕マリナーズ戦で力投するエンゼルス先発の大谷翔平=9月26日、アナハイム
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