藤波、圧倒的な強さ＝全日本レスリング

　女子５３キロ級は、高校生で世界女王となった藤波が前評判通りの強さを発揮した。２試合連続テクニカルフォール勝ちで決勝に進むと、入江（ミキハウス）も８―２で圧倒して２連覇。日本協会によると、４年前から続く国内外の連勝が８６に伸びた。 　長い腕を生かした高速タックルで攻め、すかさずバックを取る隙のない試合運び。腰の不調で大会２日前から練習できない状態だったが、「全体的に雑。細かい部分を徹底しないと」と自分に厳しかった。 　１０月の世界選手権は英語でのインタビューの応答も準備するほど気合を入れて臨み、見事に優勝。「もっと世界の舞台で勝ちたい」と意欲を新たにした。５３キロ級には今大会は欠場した東京五輪金メダルの向田真優（ジェイテクト）がいるが、「自分が倒す気持ちで戦いたい。（パリ五輪のある）３年後にどうなっているかワクワク」と目を輝かせた。（了） 【時事通信社】 〔写真説明〕女子５３キロ級決勝、入江ななみ（下）を攻める藤波朱理＝１９日、東京・駒沢体育館