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「笑顔の呪い」 ナマケモノ保護に夫婦で尽力 ベネズエラ


【サンアントニオデロスアルトスAFP=時事】ベネズエラの首都カラカス近郊で、森に返したばかりのナマケモノの「マルハ58」が落ち着くまで、アイデ・ロドリゲスさんは見守った。(写真はベネズエラの首都カラカス近郊サンアントニオデロスアルトスの保護施設で暮らすナマケモノ) マルハ58は、ロドリゲスさんと夫のフアン・カルロスさんがチュウィー財団を通じて救出・世話をし、森に返した58匹目のナマケモノだ。 カラカス近郊サンアントニオデロスアルトスにある財団は、中南米の熱帯雨林に生息するナマケモノを保護するために2人が立ち上げた。チュウィーという名は、2人が最初に保護したナマケモノにちなんでおり、その顔は財団のロゴマークに使われている。 国内に生息するナマケモノの個体数の政府統計はないが、森林破壊により生息地が縮小していると世界自然保護基金(WWF)は指摘する。 国際自然保護連合(IUCN)が作成した絶滅の恐れがある野生生物リスト「レッドリスト」で、ピグミーミツユビナマケモノは「深刻な危機(CR)」に、タテガミナマケモノは「危急(VU)」に分類されている。 カラカス近郊のナマケモノは、犬の襲撃、交通事故、森林地帯に広がる高圧線という主に三つの脅威にさらされている。高圧線につかまろうとし、感電する。 チュウィーもそうやって感電し、左腕の一部を失い、深刻なやけどを負った。夫婦はチュウィーを獣医師の所に連れて行き、その後引き取った。 ニュースメディアに勤めるロドリゲスさんとグラフィックデザイナーのカルロスさんは、ナマケモノの現状を知ってもらおうとソーシャルメディアに「@Chuwieelgalan」というアカウントを立ち上げた。現在インスタグラムのフォロワー数は約1万人に上る。 2人はコスタリカの環境専門家からナマケモノの世話の仕方を学び、数か月後にけがをしたナマケモノの保護を始めた。 日中はそれぞれ仕事があるが、今ではナマケモノが2人の時間の大半を占めている。■「ペットでもぬいぐるみでもない」 2人は今、ナマケモノ6匹と自宅で暮らしている。1匹は犬にかまれ、別の赤ちゃんは母親とはぐれてしまっていた。残りの4匹は高圧線で感電した。いずれも体調が回復したら森に返す予定だ。 夫婦はさらに多くのナマケモノを保護できるよう、施設を拡大したいと考えている。 カルロスさんは毎日、保護しているナマケモノの餌用に新鮮な葉を1.6キロ集めに行く。 ナマケモノのための費用を賄うため、ロドリゲスさんはチュウィーの顔がデザインされた帽子やマグカップ、Tシャツ、イヤリングなどのグッズを販売している。 チュウィーは重い障害が残ったため、「森に返ることはできない」とカルロスさんは話す。 夫婦は、チュウィーを腕に抱いた写真をウェブサイトに掲載しないよう注意している。「ナマケモノはペットでもぬいぐるみでもない」とカルロスさんは訴える。 「ナマケモノは永遠の笑顔という呪いを受けた。苦痛を感じていてもほほ笑んでいるように見えてしまう」と語り、ナマケモノを飼おうとする人がナマケモノにとって脅威となっていると指摘した。【翻訳編集AFPBBNews】〔AFP=時事〕(2021/10/25-16:24)
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