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「結婚って"生活"なんですよね」結婚するべきかどうか悩んだとき、何を基準にしたらよいのだろうか?




 



■不安は相手にぶつける



 



「結婚しようって魔法の言葉だと思うんですよね。私も思わずその言葉にすがってしまったことがありました」





ジュンコさん(34歳)が1年つきあった彼にプロポーズされたのは29歳の誕生日。20代のうちに結婚できると、そのときは胸が躍った。





「ちょうど会社も辞めたかったし、親からも離れたかった。彼のプロポーズは渡りに船でした。結婚さえすれば私の人生は変わる。そう思ったんです」





ただ、3歳年上の彼と現実的に結婚の話をするようになると、それまで小さなシミのように彼女の心に巣くっていたものが、だんだん大きくなっていった。彼はジュンコさんが名字を変えるのが当たり前だと思っている、それどころか「オレの名前になるの、うれしい?」と尋ねてきた。結婚したら専業主婦と思っていたジュンコさんだが、彼の年収を聞いてそれは無理だと悟ったが、彼は「仕事を続けてもいいけど、家事に支障のないようにね」と言った。





「は? という感じでした。彼の言うことすべてが昭和の結婚みたいで(笑)。結婚して、あなたが私の名字になってもいいんだよと言ったら、『オレに婿養子になれというわけ?』と言い出して。民法の結婚のところをあとからメッセージで送りつけてやりました」





現行民法では結婚したとき、男女どちらの姓を名乗ってもいい。それと養子縁組とは別の話だが、案外、誤解している人が多い。





「こんな彼と、いい家庭が作れるのか不安になっていきました。プロポーズから2ヶ月、結婚式場を探そうかという彼の言葉に、『その前に結婚について、どういうイメージをもっているか話そうよ』と持ちかけたんです。すると『一緒になって子どもが生まれて、家を購入して』と当たり前のことしか言わない。そうじゃなくて、あなたは妻をもつことをどう思うのかと言ったら、『みんながすること』と。私には無理だと思いました」





結婚観、家族観を語り合うことは、互いの人間性を見せ合うことであり、他者をどう思うかを話し合うことでもある。夫婦であっても親子であっても人格は別なのだから。



 



「最初から彼にはそういう意識はなかったみたいですね」



 



彼女は結婚そのものをやめた。彼女自身も、結婚を「人として」深く考えなければいけないと反省したという。



 



 



■こういう人ならやっていけるというポイントを自ら知る



 



自分自身が、どういう考え方をもつ相手となら家庭をもちたいか、うまくやっていけるかを考えておくことも必要だろう。





「20代半ばで結婚したとき、私は何も考えていませんでした。好きな人と一緒になれる。それだけでいいと思っていた。でも結婚は“生活”なんですよね」





マミさん(35歳)はそう言う。





彼は子どもをほしがったが、彼女はまだまだ先でいいと思っていた。彼はほとんど家事ができなかったし、やる気もなかった。





「彼は家のことや生活の雑用を誰かに任せて、仕事に没頭したかっただけ。だったらお掃除や家事の業者を頼めばよかったんですよ。なのに結婚なんていうことになったから、私は生活しながら違和感に苦しんでいた」





どうしてすべて彼の主導権で生活しなければならないのか。



 



ふたりで出かけて帰ってきても、彼はテレビを観、彼女はすぐに台所に立って食事の支度をしなければいけないのか。



 



「ある日、もうイヤだとキレたんですよ。そうしたら彼が『だってきみは女でしょ』って。男女の役割に縛られている彼だと気づけなかったんです。私自身の中にも『女だから食事の支度をしなければいけない』という思い込みがあった」





彼とは話し合いを続けたが、結局、すれ違うだけで折り合いがつかなかった。結婚生活はわずか1年。我慢が足りないと双方の親たちに言われたという。



 



「女だから我慢しなさいって。そんなの理不尽ですよね。私は離婚してひとりで暮らし始めました。今は何でも対等に話し合えるパートナーがいます。結婚という形をとってはいないし、とる必要もないと思う。いい関係を作るには、堅い言い方だけど“人権”みたいなことへの考え方が似ているかどうかが重要なんじゃないかと思います」





離婚してから考え方がたくましくなったと、マミさんは自分を評して笑った。


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