■本当に「何でもいい」と思っただけなのに


休日の夕方、妻が「夕飯どうする?」と声をかけてくる。リビングにいたのは、10歳の息子、一緒にゲームをしているヤスシさん(45歳)と、はまっているレース編みに夢中になっている12歳の娘。


「何でもいいよと言ったら、妻から返事がない。だからオレが作ろうかと言ったんです。すると『あなたがやると時間がかかるからいい』と。息子は『カレーがいい』なんて言っていました。結局、でてきたのはカレーとサラダ。じゅうぶんだと思いますよ」


カレーを食べながら、ヤスシさんはふと、以前、おいしいハッシュドビーフを食べた店があることを思い出した。


「今度、みんなでハッシュドビーフを食べに行ってみようかと言ったら、子どもたちは『それ、何?』『行きたい』と大喜び。だけどその瞬間、妻がバーンとテーブルを叩いて、『ハッシュドビーフが食べたいなら、そういえばいいでしょっ』と怒鳴ったんです。何が起こったのかわからない。僕は、カレー、おいしいねと声をかけてもいたし、実際、おいしいと思っていた。たまたまハッシュドビーフを思い出しただけで、別にカレーよりそっちが食べたかったわけでもない。妻のブチ切れに面食らって、何を言えばいいのかわかりませんでした」


妻の立場になってみれば、その場のカレーだけの問題ではなかったのだろうと推察できるが、夫にそれをわかれというのもむずかしい。

 

 

■コップから水があふれるようなもの


妻がキレるのは、いきなりのように見えてもいきなりではないのだ。それまでにコップに水は少しずつたまっていて、きっかけさえあれば暴発するのは必然だったのだろう。


「だったら言ってくれないとわからない。うちの妻は、ブチキレしたあと3日くらい不機嫌で、そこからまた急に普通に戻るんですよね。子どもたちももうそんなものだと思っているようだけど、やはりそれはよくないと思う。だからカレー事件のあと、妻に話したんですよ。あんなふうにキレたら、みんながイヤな思いをする、言いたいことがあったら言えばいいと」


それでも妻は頑なに口を開こうとしなかった。こういうとき、興奮したままでもいいからすべてぶちまけてしまうような女性なら、次から不満をためずにすむのかもしれないが、「私さえ我慢していればいい」「どうせ言ってもわからない」などの理由から、言えない妻も多い。


「それ以来、こちらから気にして、『なにか困ってることはない?』『大丈夫?』と声をかけるようにしているんです。でも妻は特に何も言わない。こうやってまたいつかキレるんだろうなと思うと、我慢しているように見えるけど、それは逆に無責任なのではないかとさえ思えてきます」


きちんとコミュニケーションをとろうとせず、最後はキレる。それを繰り返していても、なにも建設的には運ばない。彼はそう思っているし、それは正しいのだが、妻には妻の言葉にできないモヤモヤがあるのかもしれない。


「大人なんだから、そこは自分でコントロールしてほしいですよね。周囲にわからない不満を抱えているなんてつまらないこと。家族なんだから、ちゃんと言葉にしてみんなで解決していけばいいと思うんですが」

 

情報提供元:citrus
記事名:「「本当に、何でもいいと思っただけなのに…」急にキレる妻にどうしたらいいのかわからない夫の悩み