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【埼玉小4男児殺害】義父に殺される子どもたち… 子連れ再婚で家族全員が幸せになることは可能なのか?




■「ステップファミリー」が抱えている課題とは



 



埼玉県で小学校4年生の男児が義父に殺害されるという痛ましい死体遺棄事件が起こりました。母親は42歳で高校教員。ネットで知り合い、昨年冬に母親と再婚した男児の義父は無職の32歳。「『本当の父親じゃない』と言われて腹が立ったので首をしめた」と供述していると言います。再婚がきっかけで起こったと言われるこの事件。今回は再婚相手の子どもを殺めるという、胸がしめつけられるような最悪の結果に終わってしまいました。



 



再婚時に夫婦のどちらか、あるいはお互いにすでに子どもがいて、新しくつくっていく家族関係のことをステップファミリーと言います。今回のように殺人事件にまではいたらないケースでも、じつは再婚後、ステップファミリーになったことで勃発する小さなトラブルに悩んでいる人は少なくありません。



 



ステップファミリーが引き起こすトラブルの原因の多くは、新しく構成された家族それぞれが頑張ろうとした挙句、無理が生じて不具合が出てしまうことにあります。



 



たとえば今回の事件のように、ワーキングマザーの母親は「子どものためにも仕事を頑張らなければ」と一家の稼ぎ頭としてフルで働きます。「子どものためにも父親がいたほうがいいに違いない」と再婚活動にも積極的だったのではないでしょうか。



 



そんなふうに、自分たちの生活に追われる母親の姿を、子どもはしっかり見ているもの。「心から頼れる相手は母親しかいない」と感じていながらも、生きていくために母親が一生懸命に働いていることは子どもなりに理解しています。だから、甘えたくても甘えることができず、幼いながら我慢を重ねてしまいます。



 



一方、再婚相手の義父は、「いい夫であり、いい継父になろう。子どもにも気に入ってもらえるよう努力しよう」などと必要以上に気負ってしまうもの。ところが今回の場合、義父は母親より10歳年下の32歳。年齢的にも人生経験の豊富さを考えても成長過程であることが多いうえに、「恋愛→結婚→子どもの誕生」という“一般的なコース”をたどらず、「好きな女性に子どもがいた→子どももセットで受け入れなければならない」といった、はじめからハードルがあった“変則コース”を歩むことになったため、無理が生じてしまったとも考えられます。



 



このように、ステップファミリーとして新しく出発する際は、家族ひとりひとりが大なり小なり「頑張らなくては!」と自分なりの課題を抱えているものなのです。



 



 



■悲劇を繰り返さないために必要な「再婚」の心構え



 



今回の事件のような悲劇を起こさないために大人ができることは、もちろんあります。



 



母親は、「再婚を焦らない」ということです。



 



今回の事件でもそうですが、母親は自分自身の恋愛感情だけでなく「子どもにとってふさわしい父親になれそうか?」という視点でも相手のことを見ているはず。教師という職業上、安直な選択はしていないことも想像できます。



 



にもかかわらず、もしかすると「年齢の若いお兄ちゃんのような義父だったら子どももよろこぶだろう」などと、“いい面”だけを見て再婚を急いでしまった部分もあるのではないでしょうか。



 



どんなに仕事が忙しくても、子どもの気持ちを最優先して考え、子どもが放っているシグナルをきちんとキャッチする必要があるでしょう。そして、少しでも再婚に対する子どもの抵抗を感じたら、急がずに時間をかけてゆっくりと前向きに進むことが求められます。



 



義父は、「無理して“親子”になろうとしない」ということです。



 



母親から「新しいお父さんよ」と説明されても、内心では納得しきれていない子どもはたくさんいます。でも、子どもと血縁関係がないことは変えられない事実。そこで親子関係を無理強いする必要はないのです。



 



それよりも、「〇〇君は、お母さんの子どもであることには変わらないよね。僕は、お母さんのパートナーになったよ。だから、これからは仲良く二人でお母さんを守っていこうね」という“チーム”を結成するようなスタンスでいることがうまくいくコツです。



 



「いい父親になろう」と努力するより、「大好きな女性が大事にしている子どもなのだから、自分も一緒に大切にしよう」と考えるほうが、義父自身もプレッシャーは軽くなるでしょう。



 



ステップファミリーは、子どもも自分たちも、家族全員が幸せになれることがいちばん大事。そのためには、たとえトラブルが生じても、それを乗り越えるためにきちんと向き合う姿勢が問われるのです。


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