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「痛いほど理解できる」56歳の笠井アナが、定年間際で独立を決意した心境に共感


出典:「フジテレビ公式サイト」より


 



ネット版の『女性自身』によると、フジテレビの笠井信輔アナウンサー(56)が(今年の)9月30日付で同局を退社し、フリーになることを一部スポーツ紙が報じた……らしい。



 



退社と同時に99年4月のスタート時から出演してきた『とくダネ!』も“卒業”し、10月からは同番組で共演する小倉智昭キャスター(72)が所属する芸能事務所『オールラウンド』でお世話になるのだそう。(一部スポーツ紙の)報道を受け、笠井アナは同局を通してコメントを発表。「もっと広い世界でしゃべりたい、書きたいから」と退社の理由を明かしたという。『女性自身』の取材に応じた某テレビ局関係者は、笠井アナのフリー転身について、以下のような分析をしている。



 




「笠井アナは56歳、定年までのカウントダウンに入っている年齢といえます。定年を迎えれば満額の退職金を受け取り、悠々自適な生活を送れるはず。世の多くのサラリーマンたちからすれば、不可解な退社とも思えるでしょう。



(中略)(ただし)ベテランになると管理職の役割を果たす必要があり、部下の勤怠管理や指導などの雑務に追われることになります。(中略)そうなると、どうしても現場に出ることが減ってしまうのです。管理職に向いているタイプならいいのかもしれませんが、笠井アナのような現場主義の人にとっては物足りない部分もある。そうした思いから、今回の決断を下したようです」




 



笠井アナが、おそらく相当な額であるに違いない“満額の退職金”を蹴ってまで、フリーランスにこだわるその心情は、ほぼ同世代である私(※ゴメスは1962年生まれ、笠井アナは1963年生まれ)からすれば、痛いほど理解できる。私も脳がやられないかぎりは「生涯現役の文筆業という名の一職人」を目指している。私くらいの年齢のそれなりに有能な同業者は、多くが編集プロダクションを経営して実作業は下に任せたり、ある程度の知名度や実績を活かしてコンサルティングや講演などに精を出し、「なるべく書かずにお金を稼ぐビジネススタイル」へとシフトを果たしている。そして、安定した収入を確保したうえで、自分が「やりたい」と興味を示すことができる執筆だけをチョイスする──まさに「悠々自適」ってヤツである。



 



笠井アナだって、同じ職場で働く1年先輩の三宅アナや軽部アナのように、管理職をそこそここなしながら、アナウンサーとしても現役をユルく張り続ける“二股”は十分に可能であろう。「(定年まで)あとたった4年我慢すればいいだけ」なのだから。



 



だが、その「たった4年」が「生涯現役」を志す現場主義者にとって、ときには致命傷にもなりうることもある。“現場”から「たった4年」離れて、また“現場”に復帰したとき、見える風景はまったく異なり、しかも“現場”とガチで対峙するだけの“筋力”もすっかりと衰えてしまって……そんな恐怖に笠井アナは苛まれ、考えに考えた挙げ句、「独立」という苦渋の「決断を下した」のではなかろうか。



 



生涯現役で現場主義を貫く──この生き様が一般論に照らし合わせて正しいのかどうか、私にはわからない。先にも申したとおり、私みたいな文筆業は脳をやられてしまったら、もうアウトであり(逆に言えば、脳さえやられなければ、最悪舌でもキーボードは打てる)、笠井アナに至ってはメディアに自身の姿を晒す仕事であるぶん、身体のどこかを動けなくなるほどにやられてしまえば、おしまいだったりもする。が、そんな“我が儘”な人生を全うするには、自分の肉体の幸運を信じ、嫌な仕事もバリバリとこなしつつ、死までのカウントダウンを騙しだまし乗り越えていくしか、道はないのだ。


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