■「昔は、木と人は仲良しだったんだよ」:『となりのトトロ』草壁タツオ

 

最初にご紹介するのは、『となりのトトロ』主人公姉妹のお父さんのセリフです。田舎の古い家に引っ越した姉妹は、ぼろぼろでお化け屋敷のような家に大はしゃぎ。そんななか、家の前に生えている大きな楠木を見ながら父が言ったのが、この「昔は、木と人は仲良しだったんだよ」です。

 

あまり知られてはいませんが、姉妹の父・草壁タツオは考古学者。学者さんならではの感性と、“昔は”という枕詞に、現代社会で生きる我々は考えさせられてしまいませんか?

 

監督の宮崎駿氏は『となりのトトロ』制作にあたって、「忘れていたもの。気づかなかったもの。なくしてしまったと思い込んでいたもの。でも、それは今もあるのだと信じて作りたい」と企画書に書いたそうです。

 

子供にだけ見える「トトロ」という存在だけでなく、描かれている自然たちにもメッセージが込められていたんですね。

 

 

■「人と違う生き方は、それなりにしんどいぞ」:『耳をすませば』月島靖也

 

続いてご紹介するのは、『耳をすませば』から。主人公・月島雫の父である月島靖也が優しく語り掛ける、この「人と違う生き方は、それなりにしんどいぞ」というセリフです。

 

市立図書館で司書として働くものの、本業の郷土史研究家としては収入を得られていなかった靖也。物語を書くことに夢中で、学業をおろそかにしてしまい、成績の下がった雫に対し、叱るでもなく、勉強を強要することもなく話すのでした。

 

実はこのセリフには続きがあります。「何が起きても、誰のせいにもできないからね」と少々厳しい言葉を続けるのです。

 

父親として娘の夢を応援したい。ただ、好きなことだけをやって生きていくのには大変な努力と覚悟が必要で、黙って背中を押すことはできない。……といった父親らしい葛藤が垣間見える、心に刺さる名言でした。

 

 

■「君の10年を、力を出し尽くして生きなさい」:『風立ちぬ』カプローニ

 

最後にご紹介するのは、ゼロ戦という戦闘機の設計者である、堀越二郎をモチーフに作られた『風立ちぬ』から。堀越二郎の設計家の大先輩で、夢の世界にたびたび登場するカプローニのセリフ、「君の10年を、力を出し尽くして生きなさい」です。

 

設計家を志す堀越二郎に対し、たびたび夢に登場しては語りかけてきたカプローニ。そんなカプローニは、「設計に必要なのはセンスだ」と何度も口にしていました。そしてこのセリフは、美しい飛行機を作りたいという堀越二郎に、「創造的な人生の持ち時間は10年」と一見厳しい言葉を放ちます。

 

もちろん、センスが10年で枯れてしまうことは確定ではないですし、明確な根拠はない発言なのかもしれません。ですが、“10年しかないと思って全力を尽くしなさい。寄り道をしている暇はない”という、激励の意味が込められたセリフなのではないでしょうか。未来ある後輩のために発した愛のある言葉だったんでしょうね。

情報提供元:citrus
記事名:「思わず考えさせられる…ジブリ作品脇役たちの「心に染みる」名言とは…