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オバマ元大統領のスタッフは“男性ホルモン多め”だった?【男も知らない精液のヒミツ】


男性にとって精液はフシギな存在です。人生と密接な関係があるはずなのに、なぜかタブー視され、他人と語ることも少ない──。近年そんな精液が、さまざまな情報を持った“宝”として注目を集めています。いち早く精液の重要性に気づき、研究を続ける株式会社ダンテの萩原代表が、精液にまつわるコラムをお届けします。



 





【Vol.01】「男らしさ」は精液に表れる!?





いまから10年ほど前、2008年のアメリカ大統領選を覚えている人も多いでしょう。民主党オバマvs共和党マケインの対決です。結果は言わずもがなオバマの勝利となったわけですが、その選挙結果が、マケイン陣営スタッフの「男性ホルモン」に大きな変化をもたらしたことはあまり知られていません。





その男性ホルモンとは「テストステロン」。テストステロンは男性ホルモンのひとつで、9割以上が睾丸(精巣)で、残りは副腎で合成され、分泌されています。テストステロンは骨・筋肉・血液・精子をつくり、内臓脂肪を減らす働きがあります。また株式会社ダンテの研究で、精液中のテストステロンは血中よりも5倍以上濃いことが確認されており、さらに血液よりも加齢に応じた減少がはっきりとわかります。そのため、精液を検査すると体内のテストステロン量がより精緻にわかる可能性があるのです。



 



テストステロンは脳の認知機能にも関与していて、判断力や集中力にも影響を与えています。社会の中で自らを主張するような場面で高くなります。





オバマvs マケインの選挙戦に話を戻しましょう。





選挙前後で各陣営のスタッフの唾液を回収したところ、勝利したオバマ陣営のテストステロンは変化していなかったのに対し、敗退したマケイン陣営のテストステロンは大きく減少していたのです。このように、テストステロンは精神的な状態からも影響を受けやすいため「社会性ホルモン」と呼ばれています。



 





■テストステロンを増やせば人生楽しくなる!?



 



男性にとって重要なテストステロン。これが少なくなってくると、メタボリック症候群、男性機能や認知機能の低下、気分障害、内臓脂肪の増加、筋肉量の減少、貧血、骨密度の減少など様々な病気につながると言われています。最近では、うつ症状があるとテストステロン値が低いことも報告されており、男性のQOLにテストステロンはとても重要な働きを担っています。





逆に言えば、テストステロンが高い状態をキープできれば、QOLが高まるということ。メタボにならずに、男性機能や認知機能の低下もなく、公私ともにうまくいくというわけです。いうならば、「オトコらしさが漲る」ということ。男にとっては夢のホルモンですね。





では、どのような生活を送るとテストステロンを増やせるのでしょうか?





有酸素運動を行うと、運動直後のテストステロン値が上昇することが分かっています。ただしフルマラソンなど過度な運動は逆にテストステロンを下げてしまうという報告もあります。肉や魚に多く含まれるクレアチンを摂取しながらトレーニングを続けると、テストステロンの分泌が増えることが報告されており、クレアチンサプリを摂りながら運動してみるのもよいでしょう。





お酒も適量であればテストステロンを高めますが、グラス4杯のビールを飲んでいる方は飲まない方と比較してテストステロンが低いという研究結果がでています。





食事でみると、トンカットアリ(マレーシアニンジン)を摂取することで、テストステロンを上げる効果があり、サプリメントとして販売されています。他にも、毛髪の亜鉛の濃度が高い男性のテストステロンは高く、亜鉛を摂ることはテストステロンを維持するために重要です。亜鉛は牡蠣や牛肉に多く含まれています。





テストステロンが低下する要因のひとつとして、睡眠不足、運動不足、過度の飲酒があります。睡眠不足は低テストステロンにつながることが分かっています。テストステロンは睡眠中に分泌されるため、7時間を目安に睡眠をしっかりとすることが重要です。





マケイン陣営スタッフのテストステロンが「敗戦」で低下したように、テストステロンは男性の心身と密接にかかわっています。テストステロンは「勝利のホルモン」とも言われています。日ごろからテストステロンの量をチェックして、増やす努力を続けていれば、公私ともにさまざまなシーンで男らしさを漲らせ、「勝利」につなげることができるかもしませんね。





監修:横浜市立大学附属市民総合医療センター生殖医療センター泌尿器科助教 竹島 徹平 先生

 


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