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2人暮らしの食費、いくらが普通?予算の決め方と食費節約で心がけたいことをFPが解説



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「我が家の食費、多い方?少ない方?」節約するにあたり、他の家庭のケースが気になったことはありませんか。2人暮らしの食費について、予算の考え方や適切な額を実際の事例を交え、お金のプロ・ファイナンシャルプランナーが解説します。


食費予算の基本的な考え方


生きていくためだけではなく、日々の楽しみでもある食事。毎日欠かせないものではありますが、何も考えずに楽しみだけ優先すれば「食費」はとんでもない額になってしまいますよね。もちろん、自炊すれば食費は節約できるけれど仕事や家事で疲れてしまうとお惣菜や外食に頼ってしまうこともあるでしょう。

大切なのはメリハリをつけて食費をやりくりすること。そのためにはやはり予算を決めることが重要です。


まずは実費を知ることから


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食費の予算を決める前に、毎月食費だけでいくらかかっているのか現状を把握してみましょう。
家計簿をつけていなければ、食費につかったレシートを1ヶ月分集めて合計額を計算してみます。1週間だけだと米や酒など単価が高いものを買った週は金額が多めになってしまうので、1ヶ月単位がおすすめです。

また、今回は「食事にまつわる費用」を把握する目的なので、外食費は含めて考えていきましょう。


2人暮らしの食費、いくらが適切?


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集計した1ヶ月の食費を平均値と比べてみましょう。総務省2019年家計調査報告によると2人暮らしの食料に対する支出は6万6,525円でした。FP相談を多く受けているなかで、2人暮らしで6万円超えは少し多い印象です。

このデータの消費支出の合計が25万6,632円なので食費からこの数字を割ると
6万6,525円÷25万6,632円=0.259 となり、
エンゲル係数(食費が家計支出総額に対する割合)は25.9%。
割合からみても少し多めの印象です。

これまで多くの家計相談をうけてきた経験から、理想のエンゲル係数は2人分の手取り月収の15%~20%くらい。金額として目標とするなら手取り月収を問わず3万円~5.5万円です。

収入が少なければ割合はどうしても多くなりますし、収入が多ければ食費の割合は少なく済みます。また「産地や素材にこだわりたい」「共働き世帯で外食が多い」などそれぞれの家庭でライフスタイルが異なるので、食費の予算は理想の範囲で自由に決めてOK。
大切なことは、毎月なんとなく使ってしまわずおおよその予算を決めてその中でやりくりすることです。

もちろん、外食が家族の楽しみで他のレジャーにお金をあまりかけない場合は範囲を超えても大丈夫。おおよその目安として考えてみてください。


食費節約できる人、できない人は何が違う?


FPとして年間500組以上家計相談を受けていると、あっぱれと思うほど食費が安かったやりくり主婦さんもいる一方で、これはどうにかしなければと危機感を覚えた食費の高い家計もありました。実際のケースをご紹介しましょう。


Aさん(食費6万円→3万円にダウン成功)のケース


旦那さんのリストラですべての支出を減らさなくてはいけなくなったAさん。
リストラ前は夫23万、Aさん20万円の手取りで家計に余裕があり貯金もできていたため、どんぶり勘定。家計簿はただ支出を書くだけで節約は特に意識していませんでした。食費は外食を含めるとだいたい6.5万円くらいと把握はしていたものの、Aさんの収入20万円のみになっからは6.5万円の食費はまずい!と一念発起。
食費を6万円から半分の3万円に削減することにしました。


目標3万円にして袋分けテクニック


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1ヶ月を5週に分け、3万円÷5=6,000円の袋にわけて、1週間6,000円の予算内で食材を購入。袋分けのポイントは、大きな支出になる米・酒類は、月初か月末の日数の少ない週に購入して無理のない買い物を心がけること、1週間のやりくり費用が余ったら、5週目の封筒に残高を移動し、月の余った合計額で月末に外食するご褒美を設定することでした。

Aさんにうかがうと、
・意識すれば食費は節約できる。
・ゲーム感覚で楽しむのが続けるコツ。
とのことでした。


Bさん(食費10万円→8万円にダウン成功)のケース


旦那さんは大手企業勤務で手取り38万円、Bさんはパートで月5万円の夫婦。旦那さんは食事にこだわるタイプで、食卓にはおかずが5種類以上並んでいないと機嫌が悪くなるのだそう。毎日買い物に行き、食事の支度をするのが苦痛で、食費がかかりすぎていることも気になっているとのことでした。


FPとしてアドバイスしたこと


楽しいはずの食事が、支度をしているときに苦痛なら楽しむことはできませんね。夫婦の手取り43万円に対して食費10万円だと手取りの23.2%になり、少し多めといえます。こちらの夫婦には次の2点をアドバイスし、1ヶ月2万円の食費節約に成功しました。

・まずは月8万円を目標に
急に半分にするのは難しいので、少しずつ節約を。1ヶ月8万円、1週間1.6万円の袋分けをしてその封筒にある予算で買い物してメニューを考える。
・作り置き料理で時間と食費節約を
並んでいる品数が多い方がよいなら、作り置きをしておく。作り置き料理をアレンジしてリメイク料理にするとガス代も節約できる。


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どちらのパターンも節約前は明確な買い物ルールがありませんでしたが、毎週の額を予算立てして買い物をするだけで、思った以上に食費の節約ができたようです。
ルールを守れば必ず成功するので最初に予算立てするのは効果があるといえそうです。


食費節約のために心がけたいこと


食費は毎日の積み重ねなので急激に減らすことはできません。日ごろの意識が大切なので食費を節約するためのポイントを5つ紹介しましょう。

①食品ロスを減らす


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冷蔵庫や食品ストックにかなり食材が残っているはずです。買い物をしなくても、ストックしている食材で数品作れることも。いつの間にか期限切れになってしまうと食費の無駄遣いになってしまいます。食費節約は、使い切るのが大原則です。

②遅めの時間に買い物して見切り品を買う


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当日か翌日中に食べる予定があれば見切り品は宝の山です。食費の節約に直結しますが、使い切れなければ無駄遣いになるので買い方に気をつけましょう。

③単価の安い食材を活用する

豚の小間切れ、鶏むね肉、豆腐、卵、納豆など単価の安い食材のレパートリーを増やしましょう。
例えば鶏むね肉はもも肉よりも安価ですが、火を通すと硬くなるのが難点。しかし、 工夫次第で柔らかくすることが可能です。納豆や豆腐もそのままではなくアレンジすることで飽きずに美味しく食べられるようになりますよ。


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④自家栽培をしてみる


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庭がなくてもベランダのプランターで野菜を栽培できます。簡単で強く育てやすいのは、しそ、ネギ、ハーブ類です。しそは、一度葉が収穫できるまで育てれば、実がなるまで放置して冬もほったらかしにしておいても、翌年また土から出てきます。

ネギは、根っこがついているものを購入し、根元から2センチほどを土に植えれば何回も生えてきます。豆苗の複数回栽培はみなさんされている身近な例ですね。

⑤調味料は必要最低限に


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ドレッシング、たれ、すきやきの割り下などあれば便利ですが、家にあるものを組み合わせればある程度作ることができます。少し手間はかかりますが、調味料はなるべく自家製にすると食費をグンと抑えることができ冷蔵庫もスッキリします。


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いきなり頑張りすぎないで。まずは予算を決めることから


家計相談をしているとよく食費節約の話になりますが、食事の準備に関わる時間が長く頑張りすぎるとストレスになってしまいます。食事は栄養を摂ることはもちろん家族団らんの大切な時間をもつことができます。

まずは予算を決めてその中で食材を買うやりくりすることから始めてみましょう。おうち時間を家族と料理をしながら楽しむのも節約の第一歩になりそうですね。


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