starthome-logo 無料ゲーム
starthome-logo

佐津川愛美「どれだけの人が関わって作品できているのか伝えたい」20周年記念し自ら映画祭開催


佐津川愛美(撮影・横山健太)

佐津川愛美(35)が、開催したデビュー20周年記念企画「佐津川愛美映画祭」(10月26日まで、群馬、愛知、静岡)を開催する。4月の東京公演は大盛況で幕を閉じ、5月から地方公演を行う。このほど取材に応じ、映画祭の開催秘話や映画業界への思いを語った。

【加藤理沙】

   ◇   ◇   ◇

05年の映画デビュー作「蝉しぐれ」(黒土三男監督)で映画の世界のとりこになった。

「14歳の時、家族以外の大人と接することはほとんどなくて怖かったんです。でも、大人たちが一生懸命動き、働いている姿を初めて見た。みんなで1カットを作り上げる瞬間に感動しました。それが私の道しるべ。映画の現場が自分を生み出してくれた気がします」

14歳で芸能界入りし、デビュー20周年を迎えた。22年には榊英雄監督の性加害報道で主演映画「蜜月」が公開中止となり、涙をのんだ。同年には、仕事への悩みから初めて「辞めようと思った」という。23年は休暇をもらい、仕事のペースも調整した。

「東京にいたくなくて、地方に行って、いろんな街に遊びに行きました。長くいたのが京都と名古屋。そこで映画祭の話が動き出した。これもご縁だなと思いました」

名古屋で開催される「食事シーン」が集まった作品を上映する短編映画祭「おいしい映画祭!」を手がける、佐津川の学生時代の後輩の声で実現した。

「この業界に入る前に地元で新体操をやっていた後輩が、以前から『いつかあいちゃんの映画祭をやりたい』と言ってくれていたんです。夢を語ってくれてありがたいと思っていたんですが、昨年再会した時、20周年なので、今やりましょうと言ってくれました。そこから3日後には劇場さんにOKをもらい、あれよあれよと動いていきました。後輩の行動力、いただいたご縁で形にしてもらいました」

4月の東京公演では「ヒメアノ~ル」「だれかの木琴」「ポンチョに夜明けの風をはらませて」「ゼニガタ」「タイトル、拒絶」を上映。

「劇場のカラーや使用できるデータかなど考慮しながら、15本の候補から選んでいただきました。やりたいことだけをお願いするのは私の考えとは違うので、劇場さんがかけたいものとウィンウィンにできたらと思っていました」

東京公演開催前には劇場に足を運び、自らチラシ配りも行った。トークショーゲストの選出も「普段映画を見ない方にも、映画館に来てもらえるきっかけを作りたいと考えて声がけをさせていただきました」。

映画祭の準備中、パンフレット作成の話が上がったが、「過去を振り返ることに興味がないので、自分の歴史を振り返るより、前々から尊敬している映画現場のスタッフさんの仕事を知って欲しいと思いました」と、裏方に目を向けた著書「みんなで映画をつくってます」(高崎映画祭との共同製作)の製作を決意し、現在も制作中。撮影、編集、配給、宣伝など多岐にわたる部署のスタッフを取材した。

5月25日、26日の群馬公演では「横道世之介」「もぎりさん(全12話)」「腑抜けども、悲しみの愛をみせろ」、佐津川愛美監督作品「愛のかなしみ」「SHE/LL」「面倒くさい人」が上映される。

「どれだけの人が関わって一つの作品ができているのかということを伝えたい。私の芝居を見てほしいというよりも、大きいスクリーンで映画を見て欲しい。そして、今回の私の映画祭のような上映方法があることも伝わればうれしいです」

◆佐津川愛美(さつかわ・あいみ)1988年(昭63)8月20日、静岡県生まれ。05年の映画デビュー作「蟬しぐれ」で第48回ブルーリボン賞助演女優賞ノミネート。映画「アナログ」「ヒメアノ~ル」、NHK連続テレビ小説「ちむどんどん」など出演多数。現在、日本テレビ系「約束~16年目の真実~」にも出演中。血液型O。152センチ。

    Loading...
    アクセスランキング
    game_banner
    Starthome

    StartHomeカテゴリー

    Copyright 2024
    ©KINGSOFT JAPAN INC. ALL RIGHTS RESERVED.