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長渕剛 石坂敬一さん「お別れの会」で弔事…「もしも歌で幸せを感じられたら、譜面を抱きしめて空を見ます!」


長渕剛 石坂敬一さん「お別れの会」で弔事…「もしも歌で幸せを感じられたら、譜面を抱きしめて空を見ます!」

長渕剛が石坂敬一さんへ思いのこもった弔事を読み上げた


 元ユニバーサルミュージック会長の石坂敬一さん(享年71)のお別れの会が8日、東京・青山葬儀所で営まれ約2300人が参列。歌手・長渕剛(60)が弔事を読みあげた。


 「すごい悲しいんだけど」と切り出した長渕は新人時代の石坂さんとの思い出をピアノの生伴奏とともに約13分にわたり語り始めた。


 「今から数十年前、当時新人だった僕はアポも取らずに『石坂さん、曲ができたよ!』って部屋を訪ねていって、『おう、いらっしゃい!』って言って、まっすぐな姿勢でお話をされていました。時に微動だにせず……。『この前のデモテープの3曲目、ぼくは好きだなぁ。あれはまさしく君の原風景だ!詩風もいまの薫りがして実にいい』と言い切り、そして僕をまたまっすぐに見るんです。僕はどうしていいかわからずにしていると、少年のような茶目っけある顔で、『ありがとう!またいつでも来てね!』って言って、高級ホテルのコーヒーを飲みに連れて行ってくれました」


 「次に思い出すのが僕が30代。あのとき3人でしこたま飲んだのを覚えていますか?石坂さんとノンフィクション作家の高山文彦と3人で焼酎を1升空けましたね。飲んでも決して崩れない方と聞いていたので、僕らも気合を入れて臨みました」「石坂さんは午前4時になっても崩れることはなく、足を組みグラスを持ったまま石のように眠っておられました。石坂さん帰りましょうというと『実に楽しかったよ』と言って」


 「そして8年前、僕はユニバーサルレコードに。つないでくれたのも石坂さん、あなたでした。移籍したその日、ユニバーサルスタッフ総出で出迎えてくれて、みんなの前でこうおっしゃってくれたんです。『おかえり!』……おかえり……。もうそんな人どこにもいません。レコード会社の重鎮の方々と気さくに話す機会をくださり、そうやって石坂さんに引っ張って頂いたんだとつくづく思います。だからやっぱり、石坂さんがいないと困ります。けど、どんなことがあろうと僕は詩と曲を書き続けますね。だって約束したんだから……。さらに、頭をかきむしり悩み続けていきます。そして歌を放ち、歌に呪われ、歌に傷つき、そして歌に喜び……もし、間違ったら人生の譜面に爪を立てて引きちぎってやります。もしも歌で幸せを感じられたら、譜面を抱きしめて空を見ます!『石坂さん!できたよ!!』」


 そこまで語った長渕は伴奏に合わせ楽曲『12色のクレパス』を途中、ハーモニカを吹きながら熱唱。


 そして、歌い終えた長渕は「長年、私達音楽人のために命ある限り大切なことをお教え頂いてありがとうございました。たくさんの愛情、ありがとうございました。僕達はさらに歌を書き続けて参ります。どうか、どうか、見守っていてください。長渕剛」と、熱い思いを届け締めくくった。


長渕剛 石坂敬一さん「お別れの会」で弔事…「もしも歌で幸せを感じられたら、譜面を抱きしめて空を見ます!」


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