先日、保育施設の採用支援「江東区保育園就職フェア in Koto」が江東公会堂(ティアラこうとう)にて開催され、江東区内の認可・認証保育園など35 法人76 施設が一堂に会し就職相談会や就職支援セミナーなどが行われました。

江東区は、人口増加が著しい東京臨海副都心や豊洲などの沿岸地域、古くから栄える市街地の亀戸や錦糸町、そして西部には門前仲町などの歴史ある下町などを含むエリアに約27万世帯52万人が生活しています。

同区は待機児童の解消に向けて毎年約1,000 人の定員増を目指し保育施設の整備を進めており、2017年の待機児童数322名から昨年は76名へと減少し改善傾向にあるものの、依然、保育士不足は否めず人材確保が難しい状況です。

そこで「江東区保育園就職フェア in Koto」では、各事業所のスタッフや採用担当者に、情報サイトや紙面を見ただけでは分からない保育方針や雰囲気などを聞いたり感じたりすることができる他、保育士資格の取得を考える人向けの保育士資格取得支援コーナーなども設置し、採用だけでなく育成の両面からサポートしています。

この「保育士資格取得支援制度」をより多くの保育園で整えるために、就活者だけでなく事業所側の相談にも応じたいとフェアに参加しているのが、「江東区保育従事者確保支援事業」の委託を受ける求人サイト「ココキャリ」を運営するキャリアフィールド株式会社です。

今回は、同社代表取締役 都築裕一氏に「保育士資格取得支援制度」の必要性と保育士を取り巻く環境、そして「ココキャリ」の新しい試みについて伺いました。

写真)キャリアフィールド株式会社 代表取締役 都築裕一氏

保育園で働きながら資格を取る新しい転職・就活法

都築:「保育士資格取得支援制度」は保育園で保育補助として働きながら資格取得に向け講座を無料で受講できる取り組みです。保育士になるためには専門の学校を卒業しなければならないと考えている人が多いのですが、実は、試験でも資格を取得することが可能です。

介護士さんが保育士へ転職したり管理栄養士さんや看護師さんが転職したりするケースも多く、なかには親の反対で別の道に進んだものの、社会人になってから「やっぱり保育士の夢を諦めきれない」と相談にいらっしゃる方もいます。しかし大半の方が働きながら試験勉強をされているため、なかなか資格取得に結びつかず合格率は18%と低いのが現状で、まるで弁護士資格なみの難関です。

ならば、保育補助として働き実地を行いながら資格試験に臨むのが有効ではないでしょうか。そこで活用できるのが「保育士資格取得支援制度」です。資格を取得したら働いている保育園でそのまま非正規雇用から正規雇用へステップアップできるのも魅力的ですね。

一般の企業を退職された方や子育て経験のある方など、経験や知恵のあるパパ・ママ保育士さんのニーズも大きく、幅広く保育に携わる人材を募集するためにも「保育士になってみたい」と思っているあらゆる世代の方々に、ぜひ「保育士資格取得支援制度」を活用していただきたいです。

なかには夢や熱意をもって試験をうけても、いざ就職すると不向きだったかも?と辞めてしまう方もいます。もったいないことなので現場を知ってから資格試験を受けるのも手です。

保育士はなぜ増えない?

都築:とはいえ、多くの方に保育士として生き甲斐をもって働いていただくためには、多くの問題を解決しなければなりません。保育士の給料は決して安くないです。それよりも働く時間や環境に課題があるため人材の確保が難しいと考えています。

保育士の拘束時間は7時~20時と長く交代制などで対応していますが、夜や早朝の働き手が少ないのが現状です。働く時間を短くするなどもっと柔軟にシフトを組む必要がありますよね。1人でも多くの保育士を増やすためにも、保育業界こそ本当の意味で働き方改革をしなければならない時代がきています。

新たな担い手として期待される男性保育士も少しずつ増えてはいるものの、いまだ97%が女性であり男性は2~3%しかいません。増えない理由の1つは保育士の地位の低さ。もう1つは、保育は女性の仕事という偏見です。

最近、男性保育士に娘のおむつを替えて欲しくないという保護者の意見がニュースになりましたが、保育士は技術と知識をしっかりと備えたプロフェッショナルです。例えば、娘さんが病気になったとして男性医師の診察を拒否する親御さんは…いないですよね。

なかには「保育士という専門家であり男女ではない。信用してください」と保護者に事前に話し積極的に男性保育士を採用する事業所もありますが、もっと業界全体で保育士の地位向上を求め性別に関係なく採用すべきです。

また「ある年齢になると寿退社をするのが保母さん」という昔ながらの習慣があるためなのか、一般企業にくらべ新入社員の給料は高くても昇給率が低い傾向にあるのも課題です。そもそも女性は給料が上がらなくてもいいのか?と疑問も感じますし、偏見や思い込みを捨て誰もが長く働き続けることができる経営方針に業界全体が生まれ変わる必要があります。

共働きが当たり前になり子育ての男女共同参画が浸透すれば、世間や保育業界の認識が変わるかも知れません。保育園というのは第二の家庭です。女性保育士がお母さんがわりならばお父さんがわりがいても良いですよね。

本来、保育はクリエイティブな仕事です

都築:今年「ココキャリ」では、全国の18歳以上の保育・幼児教育系の大学・短大・専門学校に通う方々を対象に2019年6月1日~7月31日の期間『未来の保育士コンテスト2019』の作品を募集しました。

出典)(https://www.coco-cari.jp/mirai/)

子どもたちの新しい発見と創造を促す”知育コンテンツ”を5分以内の動画にまとめ応募していただき、劇・ダンス・パネルシアター・ペープサート(紙人形劇)・絵本・手遊び歌などを競うもので、2019年9月25日に最終審査と表彰式が開催されます。

ちなみにグランプリは50万円、準グランプリ(2組)は各20万円、審査員特別賞10万円と総額100万円の賞金をご用意しています。なにかとネガティブな話題ばかりな保育業界ですが、本来、保育という仕事はとてもクリエイティブな仕事なはずです。『未来の保育士コンテスト』のような活動を通して、保育士になりたいと思う方が増えるきっかけになればいいなと願っています。

なお、江東区では、「江東区保育園就職フェア in Koto」を年2回開催しており、次回は2019年11月24日の開催を江東公会堂(ティアラこうとう)にて予定しています。江東区で保育関連の仕事につきたい!と考えている方は、ぜひ、一度参加してみてください。

(URL:http://www.koto-hoiku.com/

情報提供元:マガジンサミット
記事名:「保育士になりたかったあなたへ保育士資格取得支援制度×求人サイト「ココキャリ」の新しい挑戦