東京を約4年ぶりの大雪が襲うなど、例年以上の冷え込みを記録している今年の冬。2018年も2月に突入し「そろそろ春も近い」と気を緩めている方も多いでしょう。しかし、そんな悠長なことを言っていられない事態が発生している。日本列島の気温をさらに下げる現象をも巻き起こしかねない、恐怖映画『霊的ボリシェヴィキ』が公開してしまったから。

奇怪すぎるタイトルの『霊的ボリシェヴィキ』は、Jホラーブームの火付け役映画『リング』の脚本家・高橋洋が、『リング』公開20年目の節目に放つ、異界への招待状。そもそも“霊的ボリシェヴィキ”とは、神道霊学研究家・武田崇元氏が1970年代末に提起して以降、ディープ・オカルトの世界でのみ密かに語り継がれた言葉。

そんな“霊”と“ロシア革命にまつわる用語”の謎めいた融合に長年惹かれていた高橋監督は、その意味を「異界のパワーを取り入れて人間が覚醒する霊的革命」と捉えて、本作を撮り下ろした。

2月10日の午後9:00、東京・渋谷のユーロスペースでついに本作は封切られた。その舞台挨拶には主演女優の韓英恵、巴山祐樹、長宗我部陽子、高木公佑、近藤笑菜、伊藤洋三郎、河野知美、そして監督・脚本の高橋洋が登壇した。

映画は、あの世に触れた経験のある男女が、再び異界の扉を開くべく恐怖譚を語り合う心霊実験に参加していくという内容だが、恐怖のストーリー以前に、それぞれの役名にはある霊的な秘密が隠されている。

高橋監督は「ストーリーには直接関係ありませんが、役名にはモデルがいます」とし、割腹自害した作家・三島由紀夫。2.26事件の青年将校。江戸時代に現実世界と異界を行き来したという怪人物。戦前に心霊科学を確立した科学者。『リング』の貞子のモデルとなった御船千鶴子と同時期に存在した超能力者……など、それぞれの登場人物の名前には霊的な背景と言霊が宿っていることを紹介。役名のほとんどが霊的なホーリーネームという末恐ろしい仕掛けなのだ。

そんな霊的秘話が明かされる中、人気刑事ドラマシリーズ「あぶない刑事」や石井隆監督作常連のベテラン・伊藤洋三郎は「ホラー映画を見るのは嫌いだけれど、この映画は真面目に取り組むことのできた、役者冥利に尽きる作品だった」とPR。

韓英恵も「かなり怖い映画だからこそ、楽しんで」と意味深コメントで、高木公佑は「怖い作品ですが、僕の役はハリー・ポッターのような恰好をしているので、そう思って見てもらえれば怖くないはず」と恐怖対策を伝授した。

マスコミ向けの試写会では“登場人物の足が蹄になっていた”、“とあるキャラクターが映り込んでいた”など、作中にあるはずのないモノの目撃談が多発。映画『回路』『クリーピー 偽りの隣人』で知られる恐怖映画監督・黒沢清も「これは怖いねぇ」と冷や汗をたらしたそうで、その怖さゆえに自主規制かどうかは定かではないが、ユーロスペースは2週間の限定公開を予定。

なお初日舞台挨拶の上映は、客席が立ち見であふれるほどの満席という異常事態だった。『リング』20年目に放った会心の恐怖を、映画館で体感し、そして戦慄してほしい。(石井隼人)

情報提供元:マガジンサミット
記事名:「「怖すぎて」限定上映!?Jホラー生みの親が放つ恐怖『霊的ボリシェヴィキ』が異常異様