ネットの広告って、エロばっかりじゃない?」 

そういったところ、こんな返答が。

「え? 私のところは旅行の広告ばっかりで、いやらしい広告なんて出ないよ」

スマホで表示されている広告について友人に相談すると、過去にアクセスしたやらしいサイトがバレてしまうかもしれない。ネットには追跡型広告という種類の広告が存在しており、批判の対象になっている。実際、Apple社は2017年6月のWWDC(Apple社のカンファレンス)において、広告主がユーザーの追跡を行うことを防ぐ機能「Intelligent Tracking Prevention」をSafariに搭載すると発表した。また、Google社は2018年2月から広告ブロック機能が搭載されたChromeブラウザを公開するとしている。広告収入が大部分を占めるインターネット業界で利益を重視するなら、広告はどんどん打ちたいはずだ。それでもなお、一部の広告をブロックする機能を実装する理由は、ユーザーに快適な検索体験を提供したいからだと考えられる。

追尾型広告はストーカーなのか

そもそも、追尾型広告とはなんなのか? ネットを閲覧していると「このサイトでは統計取得やアクセス解析のために閲覧履歴情報の取得にクッキーを使っています」と表示されることがある。これは、ウェブサイトが訪問者の訪問履歴を収集し、広告配信などに活用する場合があるため、通知を行っているのだ。サイトによってはポップアップ表示でクッキー使用を通知してくれる場合もあるが、よく読まないとわからないところにクッキーを使用していると記載されている場合もある。

では、クッキーとはどのように利用されるのか? たとえば、ある下着ブランドA社のサイトで新商品のラインナップをチェックしていたとしよう。そして、後日、同じパソコンで取引先にプレゼンをしている途中、ネットの検索画面を表示することになったとする。すると、先日チェックしていたA社の下着が画面上に出てしまい、取引先に自分の下着の趣味をバラしてしまうことになりうるということだ。

この下着の広告が表示されて恥ずかしい思いをした話は実話。冒頭の「ネット広告ってエロばっかりじゃない?」という会話も、Twitterで「ネット広告のせいで恥ずかしい思いをした」という投稿から見つけたものだ。 

最近では、シニア世代のネットユーザーも少しずつ増えている。孫や子どもに教えてもらいながら、iPadなどのタブレット端末で検索をするのだが、アダルト系のマンガ広告が表示されて「教えてる私が恥ずかしい」という声も見かける。

「ネット広告の表示やめてほしい」の声は多い

広告への風当たりは強い。たとえうしろめたいサイトを閲覧していない人であっても、自分の検索したキーワードを意図せず公開されたり、閲覧したサイトのリストを無許可でのぞき込まれたりすれば、不快に思うのは当然だ。仕事から趣味まで幅広い情報を探せるインターネット検索は、それだけプライベートな行為になっている。一部の追尾型広告が制限されるのはよろこばれることだろう。しかし、その一方で「表示される広告を制御して、都合のいいように情報を支配するんだろ」という声も出ている。今後のネット広告がどう形を変えていくのか、注目したい。

 

情報提供元:マガジンサミット
記事名:「広告にストーカーされてること、気づいてた?