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「卓球は楽なスポーツ!?」中学で卓球部員が多い理由とは


『2017世界卓球選手権ドイツ大会』が5月29日(月)~6月5日(月)に開催される。今や世界トップレベルの日本に世界が注目している、期待したい。


 



 


そんな今というか、数年前から中学・高校の卓球部員が急増していると聞いた。


 


友達の娘が中学生になり、この春から卓球部に入部したのだが、女子で新入部員が21人、男子で12人。聞けば、スポーツ部で、女子では1位、男子では3位くらいの人気とのこと。ちょっと驚いた。というのも、ひと昔前の卓球のイメージは「地味」「暗い」だったからだ。これは、あるタレントが卓球のことをそう言ってネタにしていたので定着したというのが大きいが、それも今は昔なのだろう。


 


考えてみれば卓球人気は頷ける。リオ五輪では男女ともメダルを獲得し日本中を歓喜させた。石川佳純、平野美宇、伊藤美誠が世界レベルだし、男子は水谷隼を筆頭に、若手期待の張本智昭など、東京五輪に向けて有望な選手が沢山出てきた。福原愛さんの結婚フィーバーぶりを見ても歴然だ。


 


そこで、近年の卓球人気についてちょっと調べてみたのだが、そこには良くも悪くも「イメージ」がつきまとっている感じがした。


 


高い人気を保持する卓球部



 


まずデータを調べてみた。平成28年度、日本中学校体育連盟によると、生徒の入部者数はこんな感じ。


 


卓球部員は男子で5位、女子で4位。競技種目が多い陸上部やバレーボールよりも人気なのだ。この入部員数の推移は、軟式野球部が年々減少傾向にある以外、少なくともここ6年は平行線で変わらないとのこと。


 


中学で卓球は、はじめやすい?


 


そこで、卓球経験者の知人に話を聞きながら考察した。この人気の理由は?小学生までは、校下に1チームくらいは野球やサッカーの団体が存在し、特に上手な児童は中学で更に「部活動」として続けられる。


 


では、その他のスポーツはどうだろう? 本格的に様々なスポーツと向き合えるのは中学に入ってからかもしれない。選択肢が多く、経験者が少ない分、スタートラインが同じになるわけだ。例えば、ソフトテニス、卓球、陸上、バトミントンなどは、中学になってからじゃないと本格的に始める機会が少ない。そこで何部に入ろうか消去法になる。


 


自分は、陸上をやるには脚が遅い、テニスやバドミントンのフィールドを動き回るほど体力に自信がない、などとして残る選択肢のひとつが「卓球」になる。現に、日本卓球協会でも、卓球競技のメリットとして


 


ルールが複雑ではない


他のスポーツと比べ、体格差にあまり影響されない


スペースをあまり取らない


 


などがあると述べている。確かに、体格にあまり左右されず互角に戦えるスポーツのひとつだろう。と考えると、誰でも始められるイメージの強いスポーツというのは頷ける。


 


卓球を「ナメんじゃないよ」



 


誰でも始めやすいスポーツだから、部員が沢山入ってくるのは喜ばしいこと、ウエルカムに違いない。卓球というスポーツの裾野が広がれば将来有望な選手の数が増えるわけだし。ところで、多くの卓球経験者はこんな質問をよくされるそうだ。


 


「卓球部って、練習厳しいですか?」


 


こういう子は「卓球って楽そうだから入ってみようかな~」くらいの気持ちに違いないとのこと。好きだから卓球を始めるわけじゃないと。


 


学校のスポーツ部は種類によって練習が楽か厳しいか決まるわけではない、指導者が熱心かどうかで決まるのだ。どんなスポーツ部も、強豪なら指導者が熱心でそれだけ厳しい練習を積んでいることは想像がつく。練習が厳しい代名詞的な野球部だって、顧問が熱心じゃない学校は児童もチンタラやっているので強いワケがない。


 


卓球だってそうだ、小さな球を打つ練習ばかりじゃない。


 


卓球は持久戦だからスタミナが必要なのでランニングは不可欠、俊敏さも必要だからダッシュもやる、小さな動きを大きなパワーに変える瞬発力を養う筋トレ、サーキットトレーニングだってみっちりやる。根本的に「体幹」インナーマッスルを鍛えなければならないので、地味な基礎体力作りは欠かせないわけである。軽い気持ちで入部したら、思っていたイメージより厳しいというギャップが強すぎて、辞める者はあっという間だそうだ。強豪校にもなると地獄のような練習が続くし、休日も殆どない。


 


おそらく卓球部は新入部員も多いだろうが、本気で入部して3年間続ける児童は結構少ないだろう。入部率と対比する退部率の詳しいデータは見つからなかったが妥当な推測だろうと思う。まあ、どのスポーツ部でも3年持たずに辞める者は半分以上いるイメージがあるけれども…。


 


卓球選手の凄さを思い知れ


多くの子どもがラケットを持ってくれるだけでも嬉しいし、卓球というスポーツの凄さが伝わるだけ十分だと、知人は話してくれた。長く、マイナーのマイナースポーツだった卓球が頻繁にマスコミでピックアップされるのは微笑ましいこと。福原愛さんだけじゃなく、石川佳純さんなど卓球選手がテレビCMに起用されるなんて夢にも思っていなかったとか。


 


あくまでも個人の意見だが、スポーツ選手の動きは時に野生動物に例えられる時があるが、卓球選手は機敏な虫の動きのようだ思っている。飛ぶ時に前運動など見せない、あれくらいの速さを例えたい。


 


卓球台の長さ(選手間)は2,74mしかない。スマッシュの初速はトップ選手で190キロ、その球が0.1秒ほどで120キロの速さに落ちて返ってくる。その0.1秒の間に、相手の動きを読み、打ち返す方向や球の変化をどうさせるかなどを瞬時に脳を働かせているのだ。動体視力はもちろん、俊敏性、分析能力、判断力は超人的である。


 


この春、「楽そうだから」と、なんとなく卓球を選んで部活動に入った中学一年生の中には、2ヶ月程度で早くも「辞めたい」と思っている子も多いだろう。でも、一度志したならせめて一度は対外試合に出られる程度まで頑張って欲しい。厳しい練習を続けるだけでも心は絶対に鍛えられるし、仲間も増える。そしてスポーツは勝った負けたなど、自分の実力が分かってから、楽ではない楽しさが身に沁みてくるものだから。


 

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