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Netflixオリジナル『クリミナル』はミステリ好きもハマる<1話完結>本格的推理ドラマ おうち時間にいかが?



Stay Homeのために配信サービスを始めたのはいいけれど、あまりにも作品が多すぎてどれを観ていいかわからず、結局検索だけして力尽きた……という方も多いのではないでしょうか。そこでAmazon PrimeとNetflixで筆者イチオシのミステリドラマをご紹介したいと思います。


【Amazon Prime編】刑事ドラマ好きならAmazon Primeオリジナル『Bosch』を観よ! ミステリ好きおすすめ配信ドラマ

https://getnews.jp/archives/2541482


現地ロケとアクションがふんだんの刑事ドラマ『Bosch』に対し、こちらはまったく正反対に、室内の会話だけで視聴者をグイグイ引きこんでいく本格的推理ドラマをオススメします。去年から配信されたNetflixオリジナル作品で、タイトルは『クリミナル』。1話完結で、シーズン全部で3話のみのこの作品のユニークなところは、イギリス編、フランス編、スペイン編、ドイツ編と4種類のバージョンがあり、なんとどのドラマもすべて同じセットが使用されているのです! 


ドラマの舞台は警察の取調室。鏡張りの部屋にはテーブルがあり、尋問する警察官が2人、その向かいに尋問を受ける人と弁護士が座っています。鏡の向こうでは、尋問の責任者である女性の警察官と残りの部下が取り調べの様子を見守っています。


4か国どのバージョンも共通して、どんな事件なのか、なぜこの人が取り調べを受けているのか、そもそもこの人は誰なのか、という手がかりが最初のうちは全く与えられません。取り調べが進むうちにだんだんとわかってくるのですが、中には完全黙秘をつらぬこうとする相手もいて、視聴者は警察側の出す情報だけで事件のあらましを推理していきます。


出てくる場所が取調室と廊下のみ、しかもほとんど座りっぱなしで、動くとしても部屋の外にある自動販売機までという設定なので、はっきり言えばヴィジュアル的にはかなり地味なのですが、にもかかわらず、すぐれた脚本とみごとな演技で視聴者を画面にくぎ付けにし、あっと驚く結末までまったく飽きさせません。


こんなチャレンジングな作品を作ったのはジム・フィールド・スミスとジョージ・ケイの二人組。スペイン編では『カニバル』のアレハンドロ・エルナンデスとマヌエル・マルティン・クエンカが脚本を担当し、ドイツ編では『ヒトラー暗殺、13分の誤算』のオリヴァー・ヒルシュビーゲルが全エピソードを監督しています。


出演はデヴィッド・テナント(『グッド・オーメンズ』)、ヘイリー・アトウェル(『エージェント・カーター』)、サラ・ジロドー(『9人の翻訳家』)、ナタリー・バイ(『たかが世界の終わり』)、ジェローム・レニエ(『2重螺旋の恋人』)、エマ・スアレス(『母という名の女』)などそうそうたるラインアップ。普段日本のスクリーンではなじみのない俳優たちも強い印象を残します。


どのエピソードもよく練られていて、ミステリファンの期待を裏切りません。フランス編にいたっては1話わずか40分弱の長さなのに、観終わった後のこってり感は映画1本分並み。セリフと表情とわずかなボディランゲージだけで謎を解く濃密室内ミステリ、尋問官より先に真相がつかめるか、ぜひ挑戦してみてはいかがでしょう。


【書いた人】♪akira

翻訳ミステリー・映画ライター。ウェブマガジン「柳下毅一郎の皆殺し映画通信」、翻訳ミステリー大賞シンジケートHP等で執筆しています。


※画像はNetflixより引用。


―― やわらかニュースサイト 『ガジェット通信(GetNews)』
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