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トラウマ級の恐怖を親子で体感! これが子供向け? 世界の“怖い本”3選



人間の女性と異形の生き物との愛を描いた『シェイプ・オブ・ウォーター』で第90回米アカデミー賞監督賞を受賞し、名実共に世界的フィルムメーカーとなったギレルモ・デル・トロ。彼がオスカー受賞後はじめて企画・製作し、ストーリー原案を担当した『スケアリーストーリーズ 怖い本』が全国公開中です。


世代を超えて、いつの時代も、人々の好奇心を刺激し、根強い人気を誇る“怖い話(怪談話)”。そんな話をまとめた本ももちろんのこと、話題になるものも多いですよね。子供のしつけに効果テキメン!と話題となるも、その怖すぎる内容から大人も震え上がらせた「絵本・地獄」や「たべてあげる」など、子供向けとは思えないクオリティのものなど多種多様です。


そんな中で今回紹介するのは、親子で一緒に楽しみたい“怖い本”。読み聞かせができる本や、インパクトある絵本、長年愛され続けている絵本など誰かと一緒に恐怖体験するにはぴったりのものばかり。一人では怖くても親子で一緒なら大丈夫!?ゾクゾクする“怖い本”の世界をぜひ楽しんでみてはいかがでしょうか。


■アメリカ版“学校の怪談”『スケアリーストーリーズ 怖い本』

全米各地で語り継がれる怖い話を、作家・ジャーナリストのアルビン・シュワルツがまとめた全3巻・82話からなる短編集。

1話2~3ページの短いお話で、幽霊ものや怪物もの、悪霊と戦う話など定番のお話から、ちょっと切なくなるラブストーリーまで内容は多岐に渡ります。ですが、どのお話もアメリカで語り継がれているだけあってどこか西洋的な恐さとなっており、暖炉や屋根裏部屋など日本ではあまりなじみのないものも登場しますが、それも面白さのひとつ。注目は、「ここは大きな声で!」や「隣の人に飛びつく!」など一緒にいる人を驚かすポイントが記載されていること!親子で楽しむにはうってつけの本になっています。

そして、この怪談短編集をアカデミー賞監督ギレルモ・デル・トロが『スケアリーストーリーズ 怖い本』として映画化。絶賛全国公開中です。舞台は、アメリカ郊外の架空の町ミルバレー。町外れの幽霊屋敷で高校生のステラたちが見つけた一冊の本が巻き起こす恐怖を鮮やかに描いた王道のジュブナイルホラーとなっています。超個性的なモンスターたちの襲撃や、ジェットコースターのように目まぐるしく進んでいく展開からは目が離せません!映画を観てから本を読むか?本を読んでから映画を観るか?劇場でもぜひ恐怖体験を!


■衝撃のラスト『だから?』

2005年にイギリスBCCBブルーリボン絵本賞受賞した絵本の常識をくつがえす衝撃のナンセンス絵本。なにをしてあげてもよろこばない息子のビリーのために、父親はありとあらゆる手を尽くします。ですが何をされてもビリーは「だから?」としか言いません。何度も「だから?」のやりとりを重ねたのちに父親が最後に連れてくるのは「せかいで いちばん はらぺこの とら」。そこからは8ページに渡り、予想外の展開が描かれます。とらの手綱を持ち悠然と歩く父親が最後に発した言葉とは!?

この絵本を親子で楽しむポイントは「だから?」の言い方!ビリーの発する「だから?」と、父親が発する「だから?」のトーンを変えて読むだけで恐怖度も格段にアップ!がらっと印象が変わるのでぜひお試しください!


■大人気怪談えほんシリーズの先駆け『悪い本』

良質の本物の怪談を子どもに届けたい、そんな想いから、日本を代表する豪華作家陣が仕掛けるトラウマ級の絵本が集まった“怪談えほんシリーズ”。その中でも初期に発表されたのが、宮部みゆき作の『悪い本』。「はじめまして わたしは 悪い本 です」というインパクトのある言葉と、どこか不気味なクマのぬいぐるみのイラストからはじまり、どこまでも追いかけてくるような文章と不安をあおる絵はまさにトラウマ級。ストーリーといったものはほとんどなく、「あなた」に問いかけられる形式でページは進んでいきます。最後には場面が切り替わり、冒頭でも登場したクマのぬいぐるみが再度登場し、その横には真っ黒なページが…。果たして“悪い本”がラストで語りかける内容とは一体…。

少し抽象的で大人ですら考え込んでしまうような深い内容なので、絵本の不気味さを楽しむだけではなく、“悪い”ということはどういうことなのか、何か嫌いになりそうなときはどうすればいいのか、など“悪い”ということについて親子で考えるいいきっかけになるかもしれません!


<特集>恐ろしすぎる児童書を映画化 とびきり怖くて楽しい『スケアリーストーリーズ 怖い本』完全予習

https://horror2.jp/36607


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