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『アナ雪2』ジェニファー・リー / クリス・バック監督インタビュー「つい、君の持ってるニンジン見ちゃうんだよね(笑)」



アニメーション映画史上、「全世界での興行収入歴代No.1」を記録した「アナと雪の女王」。日本の「アナ雪ブーム」もまだ皆さんの記憶に新しいところではないでしょうか。……と言いつつもあれから早5年。全世界が待望した「アナと雪の女王2」が、2019年11月22日(金)から全国ロードショーとなり、現在、大人気上映中です。


今回、「アナ雪2」のジェニファー・リー監督クリス・バック監督ピーター・デル・ヴェッコ プロデューサーにお話を伺うチャンスが到来しました。これは行かねばなりません。


さてさて、ガジェット通信では以前にも様々な“ディズニー要人”たちに様々なコスチュームで会ってきました。



『ズートピア』監督バイロン・ハワード / リッチ・ムーア

https://getnews.jp/archives/1453276 [リンク]



『アントマン』監督ペイトン・リード / 主演ポール・ラッド

https://getnews.jp/archives/1163279 [リンク]



『アントマン&ワスプ』エヴァンジェリン・リリー

https://getnews.jp/archives/2074552 [リンク]



『アントマン&ワスプ』ペイトン・リード監督

https://getnews.jp/archives/2078636 [リンク]



『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』アンソニー・ルッソ監督

https://getnews.jp/archives/2042321 [リンク]



『プーと大人になった僕』主演ユアン・マクレガー

https://getnews.jp/archives/2078679 [リンク]


こうして見返すと大変な事です……。そんな、ガジェ通のちっちゃいおっさんことオサダ記者、今回はオラフに扮した「オサフ」として監督たちに会いに行くことになりました。



しかし取材前日、ニンジンが無いことに気が付いたオサフ。



慌ててニンジンを買いに向かいます。ニンジンの無いオサフなんて、ただの白い小さいおじさんです。



夜の街を征く白いおじさん、無事にニンジンをゲットできました。 これで監督に会いに行けます……!





いよいよ監督と対面


いざホテルに行ったはいいですが「こんな格好で入室禁止を言い渡されたらどうしよう……」とビクビクしていたオサフ。心配とはうらはらに、SPに止められることなく無事にインタビュールームへと入ることができました。


―― 失礼しますー


ディズニースタッフ:

(オサダ記者を見て)あれ、あなた以前、ジョディ・ホップス(ズートピアのうさぎ)じゃなかった?



<写真:ジョディ・ホップスだったときの記憶>


― !! そうです。覚えていてくださって光栄です……! 今日はよろしくお願いします。



クリス・バック監督:

わははは。オラフが来たよ!


ジェニファー・リー監督:

あら、オラフじゃない!


(一同笑)


―― 今日はよろしくお願いします……! (めっちゃウケてる……! よかった)


みんな大好きオラフ


――オラフは僕みたいなおじさんも子供たちも大好きなキャラクターです。本作でのオラフの役割、意識した点などを教えてください


クリス・バック:

オラフはアナとエルサが少女のころに作ったキャラクターだよね。オラフが象徴するものは「無垢な愛情」。そこは今回も変わっていないよ。姉妹の愛、そして姉妹の絆の強さの象徴でもあるんだ。


けれど、そんなオラフも前作よりは少し成長して登場する。世界を見る目は変わらず、子供特有の、童心のような目というか、とてもクリアに物事を見ているね。オラフ自身はその意味に気づいてないんだけど、結構深い事を口にしたりする。そんなところも、みんながオラフを大好きになる理由のひとつじゃないかなとも思うし、同時にそこは気を付けたところだね。


子供の視点と対象年齢


―― すごい。確かに作品を観ている中でも、子供の純粋な眼でズバッと刺さるようなところがあります。子供って何も考えていないようで時々本質を突いてくるんですが、オラフにもそれを感じました


ジェニファー・リー監督:

すごく思うのは、ときに大人よりも映画の意味について、子供たちの方が理解してくれたりするんですよね。子供というのはインスピレーションを持っているし、何かに自分の意見、感じている事が重要なんだと本能的にわかっているの。


面白いのは、ちょっと複雑な構造の作品でも実は子供の方が理解していることです。それはやっぱり本質を見る目が備わってるからだと思うんです。


―― 作品の構造といえば、僕も気になっているところがあります。前作「アナ雪」は、僕の同僚の娘さん――今2歳のその子も、小さかった時の僕の姪っ子も、何度も何度も繰り返し観ているんですね。

今作の場合、情報量も多くスピードも速いような印象を受けました。ジェットコースターのように目まぐるしい展開も見受けられました


ジェニファー・リー:

(笑)


―― 物語の完成度が高まった分、お話が入り組み、対象年齢がちょっと上がるのかな、小さい子たちにはひょっとしたら難しいのでは? という想像をしました。いかがでしょうか


クリス・バック:

僕はそうは思わないかな。けど、もしちょっと前に、君から今の質問をされたら「うん」と言っちゃってたかもしれない。だけどね「アナ雪2」を実際に子供たちに見せたとき、ちっちゃな子たちもうんと気に入ってくれたんだよ。だから、今はそうは思わなくなったね!


君が指摘してくれたように、物語の中では確かにいろんなことが起きている。だから何度もリピートで観てほしいかな(笑)。若い世代はいろんなところをキャッチしてくれるし、若い人たちが気に入ってくれてることは本当にすごく嬉しい。


まぁ、印象的には、確かにジェットコースター的な部分もある作品だと思うよ。でもさ、僕らが小さなときに観たウォルト・ディズニーのクラシック作品もそうだったと思わない? それと同じように受け止められればな、と思うんだよね。


―― あぁ、言われてみれば確かに僕たちもそうでした。解釈的に入り組んだ話だったとしても、僕らの所には届いていました。繰り返し観ることで、成長とともに新たな事を感じられるようになりましたね


アナとエルサが指し示すもの「男とか女とか性別がどうとかではなく」


クリス・バック:

(視線をオサフの手元に移し)ところでさ、それ。つい、君の持ってるニンジン見ちゃうんだよね(笑)



<写真:イメージ>


―― (なんか気にしてると思ったらコレか!)すいません!なんかこんなもの持ってきて!(笑) 

質問、続けさせていただきます……! 前作「アナ雪」を観たときに、女性の持つ力強さだったりとか、慈しみを感じる作品だな、と思ったんです。それと同時に「僕ら男性って、実は要らないんじゃないか?」っていうのも感じたことの一つではあったんですね


(一同笑)


―― ただ、今作の、特にエルサを見て印象的に思ったのは、女性とか男性とかではなく、“人間”そのものに対する……なんというか、ちょっと、絶望と希望の両方を感じる内容だったんです。その描写は意図されていたところなんでしょうか?


ディズニースタッフ:

世界で一番洞察力のある雪だるまね。


(一同笑)


ジェニファー・リー:

今、あなたがおっしゃってた私たちの作品に関する感想、その部分には大きな意味があるんです。


この姉妹のキャラクター造形は、短所も持っていると同時に強さも持っている、すごくリアルなものを目指しました。そういった誰もが持ち合わせている資質を備えたキャラクターとして作ってきました。


確かに彼女たちは女性であるし、それ自体 素晴らしい事なんだけど、そういう部分だけを描いた物語ではないです。


大きな挑戦に立ち向かって勇気を出して一歩進む、その時に「自分は思っていたよりも実は強かったんだ」って気づいたりする。この誰でも経験しうる道のりについて描きました。また、家族として互いを思いやること、それでいかに私たちが助けられるのか、それを描くのも重要でした。


ですので、この作品は性別がどうという事ではなく“人間の物語”ですね。そういう作品にしたつもりです。


アナとエルサは確かに姉妹だけれども、ただ二人の人間の物語とも言えます。そういった意味では、この二人の姉妹は私たちみんなでもあるわけです。ですので、そういった感想をもらえることは何よりうれしいです!


―― 良かった! 観ていて力が湧いてくるようでしたし「人と人がつながるって実は一番基本的な大切な事なんだ」と、ごくごく当たり前のことに改めて気づけました。


で、次の最後の質問が良く聞かれることかもしれなくて恐縮なんですけど……作品タイトルについてです。今回、タイトルはあえてのナンバリング、「アナと雪の女王」から「アナと雪の女王2」となっています。あえて「2」とナンバリングしたことについて教えていただけますか?


ジェニファー・リー:

「アナ雪」シリーズには短編とかもあったじゃないですか? あれも楽しいサイドストーリではあったけど、あの物語の“続き”ではなかった。きちっとしたミュージカルのように第一幕と第二幕、1本、2本という風なコンセプトがありました。

あと、姉妹が二人だから私は「2」がいいな、って思ったの。(笑)


―― ものすごく納得いきました。確かに「1」があるからこそ、今回の「2」でさらに大きなひとつの物語が完成したと感じました。

プロデューサーのピーターさんの視点ではいかがですか?


ピーター・デル・ヴェッコ:

まさに君が言った通り、一本目と二本目でひとつの物語が完成したという思いも込められているよ。それと、英語圏での表記は(アラビア文字の2ではなく)ローマ数字の「II」で表現しているんだ。二人の姉妹をそれで表現していたりもするんだよ。

あと、世界が「アナ雪2」を待っていたということに応えるためにも、クリアに「2だよ! 君たちの待っていた2がやってきたよ!」という、そんな思いもありますね。


―― シンプルです。素晴らしいです。本当に今日はありがとうございました


オリジナルのクッキー、そして……


―― (ガジェ通・藤本記者)あと、こちらはプレゼントです。(オリジナルのアイシングクッキーを差し出す)



ジェニファー・リー:

わあ! 日本語で私の名前見たの初めてよ!



クリス・バック:

えっと、君の名前……コージ? コージのスペルは?


―― あ、ええとKOJIです


クリス・バック:

ちょっと待ってて



(スラスラとクリス・バック監督が描き始めたのは、オラフ! アニメーター出身のクリス・バック監督が描いたのは、今にも動き出しそうなオラフです)


ジェニファー・リー:

(描いてるのを覗き込みながら)あら、私たちの名前も入れてくれるの?(笑)


―― うわあああ!! オラフ!!!! 家宝にします





クリス・バック監督の肉筆サインという思わぬサプライズに、気が遠くなりそうなオサフことオサダ記者。

後日、通訳さんから、この日に監督がサインしたのはガジェット通信と、ロケットニュースさんだけだったと聞きました。すごい。


【ガチ実話】「ディズニーマニア」と「アナと雪の女王2の監督」が出会ったら奇跡が起きた話(ロケットニュース24)

https://rocketnews24.com/2019/11/22/1294852/ [リンク]


思わぬ驚きも飛び出したアナ雪2監督インタビュー。映画の方も広がる世界観に「2」ならではの驚きがあります。名作の完成を、ぜひリアルタイムチェックしてみてください。


■アナと雪の女王2 公式サイト

https://www.disney.co.jp/movie/anayuki2.html


原題:Frozen2

全米公開:2019年11月22日

配給:ウォルト・ディズニー・ジャパン 

監督:クリス・バック/ジェニファー・リー

声の出演:松たか子(エルサ)、神田沙也加(アナ)、武内駿輔(オラフ)、原慎一郎(クリストフ)

コピーライト:(C) 2019 Disney. All Rights Reserved.


撮影:藤本エリ、よしだたつき

クッキー制作:Kumi Ota


―― 表現する人、つくる人応援メディア 『ガジェット通信(GetNews)』
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