こんにちは!美宅玲子です。私達は毎日、目を使って生活しています。デスクワークなどで目や手、頭に偏って使うことで頭痛や肩こりなどの疲れを感じている方は多いのではないでしょうか。今回は、視覚(目)を休ませながら、他の五感を積極的に使うことで、より疲労回復になるヨガの方法をご紹介します。
目を休めると入ってくる情報
試しに、その場で目をつぶってみてください。
それまで目に入ってきていた情報がほとんどなくなる分、今まで無意識に聞き飛ばしていた音が良く聞こえるようになったり、バランス感覚(ゆらゆらするなど)を感じたり、光や温かさを肌で感じたり…様々な感覚が迫ってくるように感じるのではないでしょうか。
ヨガでは、目をつぶって行えるポーズもあります。目をつぶらなくても、今のように視覚以外の感覚、今回は聴覚(耳)を積極的に感じ取って変化を味わってみましょう。
ウジャイの呼吸
わざと音をさせて呼吸をし、その音を聞く呼吸法を行ってみましょう。
喉がストローのように細くなるイメージを持ち、そのストローに呼吸が入ったり出たりする時に、摩擦の音をさせて呼吸をします。その摩擦音を聞いていくのがウジャイの呼吸です。
集中力が増し、息を吸い切ったり吐き切ったりと、深くはっきりした呼吸をすることができます。聴覚に集中できるので、様々なヨガのポーズをキープする時に使われることがあります。
何を見るわけでもなく意識が落ち着き集中するので、そわそわ、いらいらしたり、注意力が散漫になった時におすすめの呼吸法です。すっきりと癒されていきます。
立ち木のポーズ
有名な片足立ちのポーズです。
立って、右膝を曲げて外へ向け、右足裏を左内くるぶしやすね、内ももなど当てやすい部分に当てます。合掌し、余裕があったら息を吸いながら両手を頭上へ伸ばします。
バランスを取りながらゆっくり呼吸を繰り返し、耳を澄ませてみましょう。背筋が伸び、バランスが取りやすくなります。息を吐きながら手足を下ろし、反対足でも同様に行います。
日常生活でも、目を使うと猫背になり、耳を澄ませると背筋が伸びてきますので、ぜひ利用してみてください。
背中を伸ばすポーズ
長座で座り、前屈をするポーズです。
前屈をすると、視界が狭まり、周りの視覚情報がシャットアウトされるので、気持ちが落ち着き、集中力が増し、他の五感の感覚を研ぎ澄ませることができます。
息を吐きながら上体を前に倒し、両手は床や脚など、置きやすい場所に置きます。膝は曲がって構わないので、呼吸をゆっくりと自然に繰り返せる形のポーズを取りましょう。
耳を澄ませてみると、空調の音、鳥のさえずり、時計の針の音など、それまで無視していたような小さな音が聞こえるようになり、頭や心の中のざわざわが静かになっていきます。
おわりに
いかがでしたか?耳を澄ませるだけでも、普段と違う感覚があり、心が静かになったり集中できたりして、視覚に偏って考え事などして頭がパンパンになっていた状態からガスが抜けていくように、ストレスが癒されていくのが分かるのではないでしょうか。
どうぞ日常にお役立てください。
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