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衛星データからVR空間にNYの街並みを自動生成!地球全体のデジタルツイン化へ


株式会社スペースデータは2021年10月13日(水)、自社が開発した、衛星データと3DCGを活用してVR空間内に世界を自動生成するAIを使って、米・ニューヨークの街並みを自動生成することに成功したと発表しました。

今後は自動生成された様々な地域の3Dモデルを公開していき、誰でも無料で使えるように提供されていく予定になっています。



衛星データからNYの街を再現に成功

「宇宙×データ」をテーマとした研究開発を行っている宇宙スタートアップ企業のスペースデータ社が今回、自社の開発したAIを使って、世界で最も高層ビルが密集する米・ニューヨーク市のマンハッタン地区を自動生成することに成功しました。

このAIは衛星データと3DCG技術を活用してVR空間内に”もう1つの世界”を自動生成するというもので、今年9月から開発プロジェクトのクラウドファンディングが進められています。

これまでは日本の都市部を中心に生成を行ってた同プロジェクトですが、今回の実験によってグローバルに対応できるようになっており、今後は日本だけでなく地球全体のデジタルツイン化に向けて、アルゴリズムの改善が行われていきます。

クラウドファンディング(CAMPFIRE)

衛星データとAIと3DCGを融合させた新技術

この技術は、人工衛星から取得できる地上の

・静止画像

・標高データ

を基に機械学習を行い、地上の構造物を自動で検出・分類・構造化した上で、AIで地上の3Dモデルを自動生成。

さらに3DCG技術によって石・鉄・植物・ガラスなどの細かな材質も自動的に再現されるようになっており、これらを1つのシステムとして統合することで実現されています。

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Google Earthに代表される従来の3D地球儀は、衛星写真や航空写真を3Dモデルに貼り付けた形で提供されることが一般的であるために、俯瞰的な視点での地上を再現するには向くものの、人間が歩くような一人称視点では写真の解像度が劣化してしまい、VRやゲーム・映像制作・自動運転など高度なビジュアルが求められる領域では活用が進んでいないというのが現状です。

今回開発されたAIアルゴリズムは、従来の3D地球儀が苦手とする一人称視点での3Dモデルを自動生成することを得意としており、近い距離でも景観が劣化しにくいので

・VRやゲーム

・映像制作

といった三次元空間を人間の視点で動き回るような用途にも活用しやすいという利点があります。

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これは、衛星データに機械学習をかけて地上の

・物体の種類

・形状や色、材質、高さ、広さ、役割など

といった構造物の意味をシステムに一度理解させた上で3Dモデルに再変換をかけているために実現しているもので、物体に近づいても景観を劣化させずに表現することが可能になっています。

また、従来の3D地球儀だと写真に写り込んだ看板や広告などがそのままの状態で提供されることが大半であり、企業がそのまま活用するのは法的にグレーな状態である一方、このシステムではAIによって看板などを除いた確率的に最も近い3Dモデルを自動生成させるため、この問題も気にせずに利用できるというメリットもあります。

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様々な産業への活用へ

このシステムで実現するような、”現実世界と瓜二つの仮想世界を作って様々なシミュレーションに役立てる”技術は「デジタルツイン」と呼ばれており、世界中の企業や政府から注目を集めています。

プロジェクトでは三つの異なる分野のテクノロジーを融合させることで全自動でデジタルツインを生成することが可能になっており、衛星データを活用すれば地球全体の情報を広範囲にカバーすることができるため、日本だけでなく世界全体に応用できる仕組みとなっています。

一方で消費者向けには「メタバース」という言葉が注目されており、これは「三次元バーチャル空間で相互交流できる仮想世界」を指していて、VRと5Gが普及すれば圧倒的な没入感の体験型コンテンツの登場が予想されています。

VRやメタバース上では人々が動き回るための空間を作る必要があり、大規模であるほどに開発コストが高額になるという問題があるのも事実となっています。

そんな中で世界全体のハイクオリティな3Dモデルが使えるようになれば、低コストでハイクオリティなVR空間の立ち上げが可能になり、まるでSF映画の技術がより現実に近づくことになります。

そういったことを踏まえれば、今後AIが生成した地球全体の3Dモデルを誰もが無料で使えるようになることで、仮想現実やゲーム開発のほか

・映像制作

・都市開発

・防災防衛

・自動運転

など様々な産業に大きなイノベーションが起きることが想定されます。

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まとめ

スペースデータ社が、衛星データからAIでVR空間に街を自動生成する技術で、米・ニューヨークのマンハッタンを生成することに成功しました。

既に日本の都市部を中心に生成している同システムですが、今後はグローバルに対応して無料提供が進められていき、地球全体のデジタルツイン化が推進されていきます。

都市開発にも大いに活用が期待される技術ですが、現実の都市をモデルにしたVRゲームに使われたら、さらに面白い作品が登場しそうですね。

ソース:プレスリリース[PR TIMES]








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