ファーザーシステム株式会社は2019年8月15日(木)、株式会社SynamonのVRソリューション製品「NEUTRANS BIZ」において、同社が開発した多人数接続に特化したリアルタイム通信サーバソフトウェア「OpenRelay(オープンリレー) 」を使用した技術検証を今年7月18日に行い、同一ルーム内への504人接続を実現したことを発表しました。

ファーザーシステム社はその成果情報を公開し、さらにOpenRelayのオープンソースソフトウェア(OSS)版を今冬公開することにしています。


開発の背景~扇問題の解消と情報の共有~

VRでのリアルタイム同期や、リアルタイム性の高い対戦ゲームコンテンツなど、リアルタイム通信の需要は増加傾向にあります。

またそれと同時に、多人数でのリアルタイム通信を行うと正常に動作しなかったり、一定数以上の接続できないなどの問題が発生しています。

このような問題の背景には、同時接続数に応じて2の累乗倍の通信負荷がかかるボトルネック問題(=扇問題)があることがわかっています。

しかしながら、このような多人数接続を行うリアルタイム通信の課題やノウハウの多くが秘匿され、多人数リアルタイム通信の技術発展において大きな弊害にもなっています。

ファーザーシステム社ではこの扇問題解決のために2019年7月、Synamon社の協力を得て、同社のVRソリューション製品である「NEUTRANS BIZ」と「OpenRelay」を使用し、ボトルネック解消のための技術調査・負荷検証を実施し、同一ルーム内へ504人の接続(※)が実現できることを確認し、本成果情報を公開しています。

レポートプレビュー2

レポートプレビュー3

さらに、リアルタイム通信サーバ「OpenRelay」のオープンソースソフトウェア版を公開することを決定し、ノウハウや課題を広く共有することとしました。

ファーザーシステム社は、情報を公開、共有していくことで、多人数リアルタイム通信についての議論や課題の解決、さらにはソフトウェア産業の発展に貢献していきたいとしています。

※504人という接続数は、ネットワーク処理性能上の上限値となっており、NEUTRANS BIZの快適な動作を保証する数値ではありません。

レポート:NEUTRANS BIZ – OpenRelay ネットワークパフォーマンスレポート

扇問題について

多人数リアルタイム通信の技術開発では、特有のボトルネック問題(=扇問題)が課題となっています。

たとえば、1ユーザーあたりの通信同期の流れでは、

1. リアルタイムサーバは、ユーザーC1の情報を受信

2. リアルタイムサーバは、99ユーザーへ送信

結果として、送信量は99倍になります。

100ユーザーでの通信同期の流れでは、

1. リアルタイムサーバは、100ユーザーの情報を受信

2. リアルタイムサーバは、100ユーザーそれぞれの情報受信ごとに99ユーザーへ送信

結果として、送信量は9900倍になります。

このように、リアルタイムサーバーを中心に同期するユーザー数に応じて通信負荷がかかる様子から、多人数リアルタイム通信の送信量倍率によっておきるボトルネック問題をファーザーシステム社では、『扇問題』と呼んでいます。

qiita.com/kyadet/より引用

関連情報:多人数リアルタイム通信ボトルネック問題、扇問題について – Qiita



OpenRelay製品概要

製品名:OpenRelay(商標出願済)

概要:多人数接続リアルタイム通信サーバー

対応プロトコル:TCP、SRTP、DTLS、その他

サポート基盤:Docker (baremetal)

Linux

Windows

接続プラグイン:OpenRelayCDK for Unity / OpenRelayCDK for UnrealEngine4

特徴:オープンソース

多人数接続

サーバ連携機能

暗号化

詳細:ファーザーシステム株式会社公式サイト

まとめ

現在需要も増え、開発も盛んに行われているVR空間での多人数参加型のリアルタイムイベントや、対戦型ゲームコンテンツなどでは、多人数リアルタイム通信の進化が必須です。

OpenRelay OSS版の公開によって、リアルタイム通信の技術がさらに高まることを期待したいですね。

ソース:OpenRelayに関するプレスリリース[PR TIMES]









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情報提供元:VR Inside
記事名:「多人数の接続が可能な通信サーバー「OpenRelay」今冬公開!VR空間のルームで504人の接続も実現