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Isobar、VRユーザの感情を分析するプラットフォームを発表


VRユーザ

VRユーザの感情を測定・分析してマーケティングに活用できる


VRヘッドセットは現実と切り離されたバーチャルな世界にアクセスできるツールだが、VR技術の可能性はそれだけではない。


VR空間で製品をチェックして目線の動きだけで買い物ができるショッピングアプリの開発や、VR映像を使って製品・ブランドの広告を行うVRマーケティングの研究も進められている。


こうした購買行動に繋がる消費者の感情の動きを把握することは、マーケティングを成功させる上で欠かせないポイントとなる。


Isobarは、MITメディアラボとの共同研究で得られた洞察に基いてVR、AR、そしてMRで配信するコンテンツに対するユーザの反応を測定・分析するプラットフォームを開発した。


開発のきっかけ


GoogleのVR広告

Googleが発表したVR広告


VRデバイスの普及


消費者向けのVRヘッドセットが登場したばかりの頃はVRアプリを利用できる環境にある消費者が非常に少なく、VRで広告を出してもごく限られたユーザにしか届くことがなかった。この点については、今でもVRを利用するユーザが少ない状態が解消したとは言い難い。


それでもハイエンドVRデバイスの値下げ(OculusRiftは2017年に入って二度価格を改定し、HTC Viveも先日初めての値下げを行った)やモバイルVRデバイスの進化(GoogleはCardboardよりも質の高い体験が可能なDaydreamを提供し、サムスンのGear VRもリモコン対応などの強化が行われた)によってユーザ数は増加を続けている。


VR広告の研究


最近ではGoogleがVRコンテンツ用の広告フォーマットを発表する、Adobeが研究中のVR広告のプロトタイプを発表するなど、各社がVRコンテンツ内で広告を表示するマーケティング手法を研究しているようだ。


VRコンテンツを利用するユーザの数そのものが少ないという難点はいまだ残っているが、ユーザ層が限られるという点を逆に利用することも可能かもしれない。


ハイエンドVRヘッドセット用の所有者は電子機器好きやコアゲーマーで、しかも趣味に使える資金に余裕がある可能性が高い。彼らが興味を持つような最新スマートフォンやPCパーツ、PCゲームの広告を出せば効果は高そうだ。


一方でモバイルVRはデバイス本体の価格が安く、手軽に利用できる。新しいものが好きなユーザが多いことは想像できるので、手に取りやすい価格で好奇心を満たせる新発売のお菓子やジュースの広告には向いているかもしれない。


他の媒体との違い


媒体の特性からユーザ層を推定することはできるものの、VRを使った広告は今までになかった存在だ。果たしてどの程度テレビCMやインターネット広告で培われた技法を応用できるのだろうか。あるいは、できないのだろうか。


VRにおける広告についてはこれまでにもいくつかの調査結果が発表されているが、VRをマーケティングに利用している企業が少ない最大の理由は効果が不明瞭なことだろう。


一般的な広告であればコストに対してどれくらいの反応が見込めるかを推測できるが、VR広告は未知の部分が多すぎて見積もりが難しい。成果の見積もりが出せなければ、社内で広告予算を獲得するのも難しくなってしまう。


Isobarのシステムは、こうした悩みを抱えるクライアントの要望に応えるために開発された。


VRが感情を理解する


VR OAT

ユーザの感情を認識するVR OAT


先日、ユーザの感情を測定できるVRプラットフォームとしてVR OATが発表された。どちらも世界初と自称しているが、仕組みは身体の反応を測定するものだ。


身体の反応を調べる


Isobarのシステムでは、ユーザの感情を調べるために目の動き、脳波、皮膚の電気反応、心電図、表情筋の信号を測定するという。いずれもユーザが意識的にコントロールできないかコントロールしにくく、無意識によって制御されている部分だ。


アンケート調査の場合、ユーザが無意識にでも嘘を付いたりごまかしてしまう可能性がある。遠慮してCMに対して厳しい評価を付けるのを避ける、自分が恥ずかしいと感じる好みを隠すなどがその例だ。


だが、無意識の反応を調べることができればより正確にユーザの感情を探ることが可能になる。コンテンツのどの部分に強く反応したのかが分かるので、改善箇所の特定も容易になるだろう。


デベロッパーの利用


Isobarのシステムはもちろんマーケティング担当者にとって有用なツールとなるが、アプリやゲームといったVRコンテンツのデベロッパーにとっても価値がある。


ユーザがある場面でゲームから現実に引き戻されてしまっていることが分かれば、体験をより良いものにするためにその部分を改善することが可能だ。どのキャラクターに感情移入するユーザが多いのか、といった情報は次回作やDLCに活かすこともできる。


ユーザ自らが利用するようなシステムではないが、こうした分析ツールが開発の現場で使われるようになればコンテンツの質も上がっていくかもしれない。


 


参照元サイト名:Isobar

URL:http://www.isobar.com/us/en/news/isobar-launches-the-world-s-first-virtual-reality-emotional-measurement-and-analytics-platform/


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