その周波数から交信が聞こえたら、隣国との外交問題の前ブレともいわれる航空無線があります。それが航空無線の国際緊急周波数である121.500MHzと243.000MHzです。この国際緊急周波数が使われる時は、大きな事件が発生していることを意味します。航空無線の国際緊急周波数はどんな時に使用されるのでしょうか。

対領空侵犯措置任務で国際緊急周波数

2018年12月におきた韓国艦レーダー照射事件で、防衛省が公開したP-1哨戒機の機内から撮影した動画で「国V121.5」「Uガード」と呼称されていた周波数が、航空無線の「国際緊急周波数」です。VHF帯の国際緊急周波数121.500MHzとUHF帯の243.000MHzは、いったいどんな時に使用されるのでしょうか。

国際緊急周波数は本来、航空自衛隊の対領空侵犯措置任務で使われる周波数の1つです。日本の領空に近づいてくる国籍不明機があれば、迎撃戦闘機がスクランブル発進して、国籍不明機の迎撃進路に遷移します。それでも領空を侵犯する恐れがある場合、まずは、国際緊急周波数で警告を発して変針を要請するのです。

具体的な交信は「We are Japan air self difenceforce, You are approting Japanese air space.Take Heading East.(我々は航空自衛隊です。貴機は日本の領空を侵犯しようとしています。東に変針して下さい)」といった内容です。

国際緊急周波数にはビーコンの用途

ここまでの事態に発展することは多くはないので、スクランブル時に国際緊急周波数の交信が聞こえる可能性は高くはありません。。しかし、レーダー照射事件のように、国際緊急周波数が使われる時は大きな事件が起きていることを意味します。

また、UHF帯の国際緊急周波数243.000MHzの用途は多く、軍用機の搭乗員が緊急脱出する際に携行する、サバイバルキットにもUHF帯国際緊急周波数通信&ビーコン送信用のハンディ機が含まれているほど、重要な周波数なのです。

また、121.500MHzと243.000MHzには、遭難時に着水すると自動発報する救難ブイもあり、ビーコンの周波数としての用途もあります。

このため、軍用無線を受信する際には、国際緊急周波数である121.500MHzと243.000MHzもスキャンに含めることを忘れてはいけません。今後は、中国とロシアへのスクランブルだけではなく、朝鮮半島に対する緊張が高まっていく恐れがあるからです。

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情報提供元:ラジオライフ
記事名:「領空侵犯に警告を発する「国際緊急周波数」とは