航空自衛隊が使用するミリタリーエアーバンドであっても、離着陸や飛行に関する管制波の周波数は公開情報です。誰にでも簡単に受信できます。しかし、領空に接近してくる国籍不明機に対応する「スクランブル」に使われる、実戦の周波数はGCIと呼ばれる非公開の周波数。受信すれば日本の空の緊張感が伝わってきます。

航空自衛隊の戦闘機がスクランブル

日本の領空を守るために行われる、実弾を装備した2機の航空自衛隊の戦闘機が緊急発進する「スクランブル」は、映画の中での話ではありません。日本全国で年間1,000回近く出動をしています。スクランブルは1日平均で3回ほど起きていることになります。

緊急発進する戦闘機が離陸するまでは公開周波数の管制波が使われます。ひとたび、飛行場の管制圏を離れると、非公開周波数のGCI(ジーシーアイ)へと管制を移管します。GCIは「Grand Control Intercept」の略で、日本語で表記すると「地上要撃管制」となります。

地上要撃管制の名の通り、日本各地に設置された“防空の目”であるレーダーサイトがキャッチした、国籍不明機「アンノウン」の動きを防空指令所に集約。そこから戦闘機のパイロットへ有利なポジションを取れるように、無線で誘導する管制なのです。

スクランブル発進した戦闘機が警告

スクランブル発進した戦闘機は、防空指令所から任務(対領空侵犯処置対応)を与えられ、国籍不明機の機数や距離と方位の指示を受けながら接近していきます。戦闘機のパイロットが国籍不明機を確認すると、機体の特徴をGCIO(地上要撃管制官)に報告します。

そして、国籍不明機(機体のマークから国籍は判明しているが)の監視を続けます。さらに領空に近付いて来る場合は、世界共通波の国際緊急周波数(121.500/243.000MHz)で警告を発します。その際は英語だけでなく、中国語やロシア語でも行われます。

この警告によって国籍不明機は引き返し、日本の領空は守られるのです。GCIを受信することで昨今の国際情勢が緊張していることが垣間見られます。それはスクランブルの6割は南西航空方面隊による対中国であり、3割は北部航空方面隊による対ロシアとなっていることから分かるのです。

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情報提供元:ラジオライフ
記事名:「航空自衛隊機がスクランブルで使う「GCI波」とは