同じように駐車違反をしているクルマでも、ステッカーが貼られたり貼られなかったり…。駐車監視員による駐車違反の取り締まりは、交通の支障となる違法駐車よりもステッカーを貼りやすいものが優先されがちです。駐車違反でも、見張り役や同乗者がいると駐車監視員が取り締まれない理由を見ていきましょう。

監視員制度で変わった駐車違反取締り

駐車違反の取り締まりは、以前は警察官がカギ付きの駐車違反ステッカーをドアミラーなどに取り付け、違反者を警察へ出頭させて違反キップを切るスタイルでした。そのスタイルは2006年6月にスタートした駐車監視員制度で大きく変わったのです。

駐車監視員制度により、駐車違反は違反を現認した後にナンバーから判明した車両の持ち主に「放置違反金」という新しいペナルティを払わせる形に変更されました。そして、駐車違反の現認を委託されているのが駐車監視員です。

ここで、駐車違反していて「駐車監視員が来た」と見張り役から報告を受けて、すぐクルマに戻るというケースがあります。こういった場合、駐車監視員は取り締まりを行うことができません。禁止場所に駐車すること自体は違反ですが、駐車監視員は「放置車両」でなければ取り締まることができないからです。

放置車両とは、違法駐車の車両で運転者が離れて直ちに運転できない状態にあることという意味。運転できる人が車内またはすぐそばにいると、放置車両ではないことになります。このため、駐車監視員は駐車違反を取り締まることができません。

悪質な駐車違反逃れとして取り締まり

実際、駐車違反ステッカーを貼り付けた数より、貼り付ける前に運転者が戻ってきてセーフとなった数の方が2倍以上も多いという警察庁のデータもあります。それでは、駐車違反のクルマに運転できないような子どもでも、とにかく人が乗っている状態だった時、駐車監視員はどういう対応を取るのでしょうか。

監視員は車内にいる人の免許証まで確認しません。免許がなくても誰かいれば事実上、駐車違反を取り締まらないケースが多いといいます。乗っているのが小学生の場合は完全にアウトですが、後でトラブルになることを嫌い、人間が乗っていればセーフとする駐車監視員もいるようです。

ただし、悪質な場合は駐車監視員が警察に連絡するケースもあります。警察官が臨場すれば、駐停車違反としてキップを切ることが可能。見張り役や同乗者がいたとしても、取り締まられる可能性があるのです。

以前、マネキンを毛布でくるんで足だけむき出しにし、あたかも人がいるように見せかけたケースもありました。この時は、悪質な駐車違反逃れとして取り締まりを受けてニュースにもなりました。いずれにしても、駐車違反は迷惑なだけでなく危険を伴うことがあります。違法駐車はやめましょう。

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情報提供元:ラジオライフ
記事名:「見張り役がいる駐車違反を監視員が見逃す理由