全国各地の道路を走るパトカーにはさまざまな種類がありますが、そのなかでも猛スピードで違反の取り締まりを行えるのは「交通取締用四輪車」と呼ばれるパトカーだけです。条件を満たせば無制限に速度を出せる交通取締用四輪車は、エンジンスペックや取り締まりに必要な装備など、ほかのパトカーにはない特徴を持っています。

交通取締用四輪車は3000cc以上を搭載

パトカーのなかでも、交通違反の取り締まりを専門にしているのが「交通取締用四輪車」と呼ばれるものです。各都道府県の交通機動隊や高速道路交通警察隊に所属し、専門の教習を受けた警察官が乗車し日々街中の交通違反に目を光らせています。

交通取締用四輪車がほかのパトカーと大きく異なるのが、スピード違反を取り締まるため3000cc以上の大排気量エンジンを搭載していることです。また、スピード違反の取り締まりに限り、一般道と1車線の高速道路で80km/h、高速道路で100km/hという緊急走行時の法定速度が免除になり、スピードを無制限に出すことができます。

逆に、それ以外のパトカーは、白黒仕様・覆面仕様とも緊急走行時も法定速度を守る必要があります。街中には日産・ティアナやトヨタ・プリウスといった1500~2500ccエンジンの覆面パトカーも走っていますが、これらの車種は交通取締用四輪車でないので、スピード違反の取り締まりで追尾することはまずありません。

覆面パトカー仕様の交通取締用四輪車

白黒仕様、覆面仕様のパトカーいずれであっても、交通取締用四輪車が外観で必ず兼ね備えているのが緊急走行に必要な天井の赤色回転灯、フロントグリル左右の前面警光灯、サイレンアンプに接続されたスピーカーの3点セットです。交通違反の取締中に制限速度以上出す際は、この3つを稼働させるのが原則です。

ただし、覆面仕様については通常走行時に目立たないよう「反転式」と呼ばれるものが使われます。これは、普段は天井裏に格納し、使用するフタが開き反転して赤色回転灯が登場する仕組みで、覆面パトカーの交通取締用四輪車独自のもの。捜査用の覆面パトカーが使う、車内から取り出しマグネットで天井に取り付けるタイプと違い、高速走行で外れる心配がありません。

そして車内には、スピード違反を取り締まる際、違反車両のスピードを記録するためのストップメーターも装備されます。最近のパトカーでは、ストップメーターはデジタル式が採用され、付属のプリンターで違反速度をその場で印刷。証拠とする仕組みになっています。

また、交通取締用四輪車には白黒仕様、覆面仕様どちらにも、リアガラス内部にLED表示装置をオプションで搭載している車両もあります。この装置は、「右に寄れ」など取り締まりで見つけた違反車を誘導するときに使うもので、サイレンアンプからの音が聞きづらくなる高速道路を走る交通取締用四輪車へ主に取り付けられているようです。

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情報提供元:ラジオライフ
記事名:「速度無制限のパトカー「交通取締用四輪車」とは