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犬の下半身に異常が出る『4つの病気・ケガ』 歩き方でもわかる見極め方とは?


1.ケガや骨折

後ろ足に包帯を巻かれる犬

毎日のお散歩や休日のドッグラン、また室内でもテンション高く思いっきり遊んだ時には、何かを踏んでしまったり転倒してケガをしてしまうことがあります。

交通事故など大きな事故によるケガや骨折などは、飼い主さんも分かりやすいと思います。しかし、自宅のソファや椅子などちょっとした高さから落下した時や、フローリングの上で滑って転んでしまっただけでも骨折してしまう可能性もあります。

ケガや骨折はドアに挟まれた時や、飼い主さんが抱っこしている時に誤って愛犬を落としてしまったという原因も多くなっているので、室内で過ごす時でも日頃から注意してあげましょう。

犬は後ろ足をケガや骨折している場合、いつもの様子とは異なり不自然な動きを見せます。足をかばうように痛む足を上げたまま歩こうとしたり、足を引きずるような行動が見られるはずです。また痛みが生じている場所が気になって、しきりに舐め続けることもあります。

2.椎間板ヘルニア(脊椎・脊髄の疾患)

腰を触られる犬

犬は脊椎や脊髄の疾患によって下半身の動きに異常が出ることがあります。脊椎や脊髄の疾患は、後ろ足の感覚を調節している神経に異常が起きる疾患でもあり、非常に多くの病気があるのですが代表的なものが椎間板ヘルニアになります。

椎間板ヘルニアは、背骨と背骨の間にある椎間板が飛び出してしまい神経を圧迫してしまう病気。軽度であれば痛みを伴わないこともありますが、病状が進行してくると神経の圧迫による強い痛みが背中に生じ、足の麻痺などの症状が見られてきます。

椎間板ヘルニアにより痛みや違和感を生じている時には、歩くのを嫌がることが多いでしょう。部屋の隅で丸くなってジッとしていたり、痛みのある部位をかばうように腰を丸めてゆっくり歩くなどの行動が見られるようです。

神経麻痺が進行してくると足元がふらつき今まで通り歩けなくなる、また足を全く動かせなくなることもあります。排泄障害になることもあり粗相が増えることもあるでしょう。

3.脳疾患

診察台に乗る犬

犬の脳疾患では後ろ足が麻痺してしまい、よろけたりふらついたりして上手く歩けなくなることがあります。

犬の脳疾患は、脳の腫瘍や炎症また出血や血栓などで起こり、後ろ足の麻痺以外では痙攣やめまい、てんかん、呼びかけに反応しない、失明、頭をつねに傾けるなどの症状が現れることもあります。

脳のどこの部分にどのような異常が起きているかによって症状も異なってくるので、後ろ足の麻痺以外にもこれらの症状が現れた時は、脳疾患の疑いがあります。

老化による脳腫瘍でも下半身に力が入らず、ふらつきや麻痺が見られることがあり、失禁や認知症のような行動をとることがあります。

脳の疾患は早期の治療が重要なため、少しでも気になる変化を感じた時にはすぐに動物病院で診察してもらいましょう。

4.大動脈血栓塞栓症

診察中の犬

犬の大動脈血栓塞栓症では、体の中で血栓が血管に詰まり後ろ足が動かせなくなることがあります。

左右の後足に枝分かれしている大動脈は、血管が細くなっているため血栓が詰まりやすい場所のひとつ。大動脈血栓塞栓症は、主に腹部大動脈分岐部に血栓が詰まることが多く、後足に血液が流れなくなり、足を動かすために必要な酸素や栄養が届かず後ろ足に激痛や麻痺、壊死が起こる病気です。

血栓が血管に詰まってしまうと足を動かせなくなるだけでなく、激しい痛みも生じます。また足の先端がつねに冷たく、肉球の色も青白く変化することもあります。

治療法は内科治療と外科治療があり、内科治療の場合は血栓を溶かす薬や血栓を出来にくくする薬の投薬になります。また痛みが強い場合は、痛み止めを処方されることもあります。外科治療の場合、手術やカテーテルにより血栓を取り除くこともあります。

まとめ

伏せる犬

犬は飼い主さんに言葉で体調不良や痛みを伝えることは出来ません。また痛みを隠そうとする生き物でもあります。日常の愛犬の行動の変化をしっかりと観察して、気になる下半身の異常が見られた時はすぐに動物病院で診察してもらいましょう。


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