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「稀血」を献血し続け約10年 命をつなぐ行為に称賛の声


「稀血」を献血し続け約10年 命をつなぐ行為に称賛の声

 「稀血」というと珍しい血液だという程度になら知っているという人は多いかと思いますが、それがどういうものであるのか、またどんな形で知る事ができたり使われたりするのかまでは知らない人が殆どではないでしょうか。

 そんなあまり知られていない「稀血」の献血をしてきた、というツイートが話題になり、見た人々からは称賛の声が上がっています。

「私の血(絵文字)、稀血らしい。
なんだか私の血が適合する子供がいるらしく、その子の治療のため10年位前から定期的に連絡もらって献血協力してた。ここ数年連絡なかったのに先日急遽どうしても急ぎでお願いしたいと連絡ありまして今日献血にきております。私の出来る協力をしました。君に未来を!!頑張れ!!」

 というツイートを献血でもらえる血液バッグ(AB型)のキーホルダーとともにツイッターに投稿した璃櫻(りお)さん。

 このツイートに、「命を繋ぐ大切な献血、きっとその子の親御さんは感謝してもしきれないほど喜んでいると思います」「率先して他人の役に立とうと行動できるその精神が素晴らしいと思いました」といった称賛の声が次々と寄せられています。

血液バッグチャーム

■ 献血の量で供血している子の成長を感じる

 「初めてバズって戸惑っています」と戸惑いを隠しきれない璃櫻さん。

 「ただ献血に行ってきたよ、10年前に依頼されて始めた献血が今まで続いていて久々に頼まれたよ位の安易な気持ちで投下したツイートがこんなにバズるなんて」と戸惑いながらも、「私自身、どこかで自分の血がその子と繋がっているのか聞いたはずですがイマイチよく覚えてなくて、10年も前の事ですし、私なんかの血液で誰かの大切な人が助かるなら細かい理由なんかいらないしな?って感じで求めに応じただけなんですよ」と謙遜気味に話されています。

 璃櫻さんは、同じ型の子どもが今までは200mlの献血で足りていたのに今回は400mlの献血をお願いされたという事をリプライで明かし、供血している子の成長に感慨深さを抱いています。

 赤ちゃんが生まれた時以降に発見される血液の病気のうち、50以上ある血液疾患全体の半数近くが赤血球に何らかの異常が起こり貧血となるもの。こういった血液の病気は、輸血に頼らざるを得ないものが多くあり、病気を持って生まれた赤ちゃんの血液が多くの人と適合できない「稀血」だった場合、璃櫻さんのように定期的にドナーとなってもらえる人が必要となってきます。

 血液にはなじみのある「ABO血液型」や「Rh血液」のほかに、その頻度が概ね1%以下の血液型であるまれな血液(稀血)も存在しており、輸血を必要としている患者さんがまれな血液型を持っている時は、同じまれな血液型の血液が必要になります。

 頻度は少ないとはいえ、全ての生きている人に等しく生きる権利をもたらしてくれるのが、同じまれな血液を持つ人々。璃櫻さんが何らかの機会に「稀血」であることが判明した際、日本赤十字社から供血者としての登録をお願いされたのは、同じタイプのまれな血液を持ちながら病気で苦しんでいる人にとっての希望の光とも言えるからでしょう。

 「もし、自分の血液が誰かの命綱になるのなら?」そう思うと今まで腰が引けていた献血への勇気が少し湧いてきませんか?もし初めての献血で「あなたの血液はとても珍しいので登録してもらえませんか?」なんて言われたら……誰かのヒーローにもなれるのです。

 輸血を一度でも受けた人は献血ができません。また、服薬を続けている人は献血をしようと思ったら数日間以上の服薬ができなくなります。特に持病がない、薬も継続して飲んでいない人の血液は命と同じくらい貴重で尊いもの。今まで少し勇気が出なかった、という人は一度でもいいので献血に行ってみませんか?

<記事化協力>
璃櫻(りお)さん(@keirio0213)

<参考>
血液疾患の疾患一覧の疾患一覧 –小児慢性特定疾病情報センター
血液型について | 一般社団法人 日本輸血・細胞治療学会

(梓川みいな・正看護師)

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