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猫は魚を本当は好きじゃないかも?猫と魚の不思議な関係とは



キャットフードを買いに行くと、ほとんどが「マグロ」「カツオ」「しらす」など、魚の味のフードがメイン。



日本では、猫の好きな食べ物は「魚」という考えが定着しています。確かに我が家のカイトもマグロが大好き。



しかし猫はもともと砂漠で暮らしていた生き物。猫の先祖は魚なんて見たことも食べたこともなかったハズ。



そうです。実は、「猫が魚を食べる」という考えは、世界的に見るとあまり一般的ではありません。まさに魚好きの猫は日本だけの特徴かも?



今回は日本の猫と魚の不思議な関係について調べてみました。



 

■猫が魚を食べるようになったのは江戸時代の後期から




猫が大好きだった歌川国芳の有名な浮世絵「猫飼好五十三定」には魚のタイを食べる猫の姿が描かれています。



日本では色んな種類の魚を庶民が食べられるようになったのは江戸時代の後期から。海のそばの村ではもっと前から猫が魚を食べていたかも知れませんが、江戸のような都会の猫が魚を食べられるようになったのは、おおよそ江戸時代の後期から明治時代にかけての頃だと考えられています。



 

■魚を好きになるかどうかは子猫時代に決まる




猫の味覚は子猫時代に決まると言われています。猫は生きる知恵は子猫期に学ぶため、この時代に食べ慣れたものは「安全」と覚えて食べ続ける傾向があるのだとか。



日本で「猫は魚を食べる」という意識が浸透しているのは、子猫時代からおやつに煮干しを与えたり、魚味のフードを与えているからです。



オーストラリアのキャットフードには「カンガルー味」があるそうですから、日本でも、子猫時代にこのフードを食べて慣れていれば、主食は「カンガルー」になったはずですね。



 

■魚好きでも金魚を食べたいわけではないらしい






猫と暮らしていると、金魚は猫が食べてしまうから飼えない、という話を聞いたことがあります。しかし猫は獲物を解体して食べる方法を、母猫の教えを通じて学んでいきます。



飼い猫の場合は生きている魚を食べる方法を学ぶ機会がないため、泳いでいる金魚を見ても、それが「ご飯」だとは思わないようです。



猫が金魚をじっとみつめたり、足でチョイチョイしてしまうのは、単純に動くものに興味を持っているから。



現在の猫にとって、生きている魚は「食べ物」よりも「おもちゃ」に近い存在のようです。万が一猫がいたずらして金魚を食べてしまった場合、寄生虫に感染する恐れがあります。



猫が金魚に興味を持つ場合は必ず水槽に蓋をしたほうが安心です。



 

■水中で魚を捕まえられる猫もいる




そうはいっても猫は肉食。魚を好んで食べる猫だっています。住んでいる地域に魚がいれば、当然獲物として狩りをするはず。



人と暮らす猫は、たいていは泳ぎが苦手ですが、野生の猫の中には泳ぐばかりか潜水して魚を捕まえられる猫種もいます。



有名なのは、「フィッシングキャット」と呼ばれるスナドリネコ。この猫は東南アジアの水が豊富な地域に生息しているヤマネコの一種です。



スナドリネコは川に潜って捕まえた魚や貝を主食にして暮らしているそうです。



そして日本でも沖縄県の西表島に生息するイリオモテヤマネコが、水に潜って魚を捕まえる姿が観察されています。



また、長崎県のツシマヤマネコも、フンを分析したところ、海辺の魚を捕らえて食べていると推測されています。



魚が好きでなくても、泳ぐのが得意という猫もいます。トルコのバンという湖では、昔からターキッシュ・バンという猫種がよく泳いでいるのが観察されています。



全てのターキッシュ・バンが泳ぐわけではないため、泳ぐ猫は特別に「スイミング・キャット」と呼ばれています。



一説ではこの猫が泳ぐ理由として、魚を捕まえるよりも体を冷やすのが目的ではないかと考えられています。



 

■最後に




猫は肉食。魚をあげるのも食べさせるのも悪いわけではありません。しかし魚介類の種類によっては生のまま与えると中毒症状を起こすこともあります。



お刺身を猫に与える時は、アジ、タコ、イカは食べさせないようにしましょう。サーモンやヒラメは生でも大丈夫だとは言われていますが、マグロは火を通した方が安心です。



魚ばかりあげても大丈夫?と思うかもしれませんが、猫のキャットフードの中で「完全栄養食」と記載されているフードは、ビタミンEなど、猫に必要な栄養素が加えられています。



魚でも肉でもタンパク質ですから猫にとっては問題はないようです。あとは猫の好みの問題ですね。
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