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ただのぶさかわネコではない!マヌルネコの魅力を紹介!


大人気ぶさかわの猫ちゃん

動物には人を惹きつける魅力があり、その愛らしい姿は人を笑顔にしたり、幸せな気持ちにしてくれますね。

ただ動物の中には、愛嬌があるのだけど、思わず吹き出してしまうような表情だったり、大多数の人がブサイクだな?と感じるルックスをしている動物もいます。

そんな動物は「ぶさかわ動物」と呼ばれ、特集サイトができるほど人気があり、癒しと笑いを人間に提供してくれています。そんなぶさかわ動物の中でも、ネコは特に人気があります。

なぜならネコは、真面目な表情でいることが多く、気高い雰囲気を漂わせているのにブサイクという絶妙なアンバランス感が面白く、ユニークさが強調されるからです。

さらにネコは、ペットとして飼われていることの多い身近な動物でもありますし、もともと好きという方が多いのも、その理由として挙げられるでしょう。

今日はそんな「ぶさかわネコ」の中でも、最古のネコ科と言われている、神秘的なオーラもある「マヌルネコ」について調べていきましょう。

マヌルネコの基本情報

マヌルネコ

Breaking The Walls/shutterstock.com

マヌルネコを実際に見たことのある人はどれくらいいらっしゃるでしょうか?多分、それほど多くはない事でしょう。

というのも、日本では、神戸市立王子動物園(兵庫県神戸市)・東山動物園(愛知県名古屋市)・上野動物園(東京都台東区)・那須どうぶつ王国(栃木県那須郡)・埼玉県こども動物自然公園(埼玉県東松山市)の5つの動物園だけで飼育されているからです。

”え!ネコなのに動物園!?”と驚かれましたか?飼育されている状況と稀少性だけでも、マヌルネコがただのネコではないことがお分かりいただけると思います。

そんなマヌルネコについて、分類や形態、生態から私たち人間との関係まで、詳しい情報をご紹介していきます。

分類

脊椎動物亜門・食肉目ネコ科に属します。動物の中でも捕食者として特化したグループで、獲物を捉えるのに適した体の作りをしており、運動能力が非常に高いです。

特に、しなやかな筋肉から生み出される瞬発力や、強力な後ろ足を使ったジャンプは動物界の中でも目を見張るものがあり、狩の仕方も、それらの身体能力を生かした方法で行います。

聴覚も優れており、集音効果にたけた作りになっているので、獲物までの距離や方向を音で敏感に察知できるようになっています。

ネコといえば、ネコ目という言葉があるほど、ギョロッとした大きな目や黒目が特徴的な動物ですよね。その大型の目は、色覚もあり、様々なものを立体視できるようになっているので、立体的に獲物までの距離を知ることができるそうです。

調整可能な瞳孔によって、明るさの変化へ順応したり、夜の暗がりでも不自由なく動き回れるようになっています。他にも、出し入れ可能な鋭い爪や、噛み付いたり引き裂く事に適している鋭利な歯なども、ネコ科の身体的特徴となっています。

狩に適したネコ科の身体的特徴からも明らかなように、パンダのようにごく一部の草食動物や雑食な種類を除けぼ、ほとんどが肉食です。

ネコ科動物が現れたのは、今から4,000万年ほど昔の始新世のことと言われています。ネコ科の種類は幅広く、適応する環境も様々で、アフリカ・アジア・南北アメリカにわたって野生の個体が生息しています。

多くの種類が存在するネコ科の動物は、便宜上、系統には関係なく「大型ネコ」と「小型ネコ」に分けられています。

「大型ネコ」には、ライオン・トラ・ヒョウ・チーターなど、猛獣として知られている大型の動物が含まれており、「小型ネコ」は、最大のものがピューマで、それよりもサイズが小さく、家庭で飼育されているイエネコ以外の全てのヤマネコが含まれます。

ですからマヌルネコは、食肉目ネコ科の中の、小型ネコに属している事になります。

歴史

ネコ科の動物は、約4,000万年前から地球上に存在するようになったと言われているとは言え、時代や環境の変化に適応するために、姿を変えながら生き延びてきたそうです。

しかしマヌルネコは、1,500万年前からこの世に存在し、姿を変えずに生き続けているそうで、最古のネコとされています。1,500万年前と言えば、人類史でいうと、類人猿が現れた頃になりますので、いかに古くから存在しているかがわかります。

マヌルネコの名前の由来は、モンゴル語で「小さいヤマネコ」「イエネコよりも大きい野生のネコ」という意味の「マノール」から取られているそうです。

マヌルネコは、主に中央アジアの高知に生息しているので、同じく中央アジアに生息していた大型のヤマネコと区別するために、それよりも小さいヤマネコという名前がついたのでしょう。

アメリカでは、本種を発見したPeter Simon Pallasに由来して「Palla's cat」とも呼ばれています。また「耳が短い」という意味の属名「Otocolobus」と呼ばれることもあります。

豊かで独特の縞模様の被毛が人間の注意を引き、昔は、モンゴル・アフガニスタン・ソビエト連邦などで、毛皮として使用するために捕獲されてしていました。

しかし今では、国際自然保護連合の保存状況評価で、”レッドリスト”つまり、準絶滅危惧種として指定されているので、捕獲も禁止されていますし、一般家庭でイエネコとして飼育することも禁止されています。

形態

マヌルネコ

Breaking The Walls/shutterstock.com

丸々と太った貫禄のある体が、フワフワというかモワモワという感じの大量の被毛で覆われて、短い手足がちょこんとついているという、まさに”ずんぐり”という表現がぴったりな体格をしているマヌルネコ。

そのぼってりした体に、ちょっと悪そうな目、低い位置についている横向きの耳、ペチャッとした輪郭、愛嬌はあるがお世辞にも美しいとは言えない特徴的な顔がついていて、”ぶさかわ”としての不動の地位を確保しています。

マヌルネコの平均体格は、体長50cm~65cm、尾長21cm~31cm、体重2.5kg~5kgとされています。私たちが見慣れているイエネコの平均的なサイズとあまり変わりませんね。

ただ、一般的にネコはすらりとしたイメージがあると思いますが、マヌルネコは、他のネコ科の動物と比べて手足が短く、臀部が大きいので、丸々とした毛玉の塊のように見える時もあるほどです。

そんなずんぐりむっくりしている体型には理由があり、高知で生息しているので、雪や凍った地面の上でも体を冷やすことがないように、お腹周りから臀部にたっぷりとしたお肉がつき、被毛もびっしりと厚く生えているのです。

また、顔のパーツが独特なのも理由があります。
まず、目が高い位置についているのは、身を隠せる場所が少ない平坦な砂漠や平原で生きていたので、低い岩陰に隠れた時に、目だけを出して、相手に気づかれないように獲物を狙うためだと言われています。

そのような理由で、通常のネコよりも目が高い位置についているので、額が高く、耳が離れてついているように見えるという、それに付随したぶさかわ現象も生まれています。

大きな目と同時に、三角形のピンと立った耳がトレードマークにもなっているネコだけに、丸くて横向きの耳が、下の方について見えるマルヌネコは、ネコなのにネコっぽくない不思議な雰囲気になるのも無理もないかもしれません。

さらに、一般的にネコの目は、瞳孔が縦長になりますが、マヌルネコはまん丸のままです。
また、他のネコ科の動物と比べて歯の数が少なく、顎も小さいです。

このように、私たちがイメージするネコ科の動物とは、スタイルやシルエット、細かい点がちょっとずつ異なるマヌルネコですので、唯一無二の神秘的な存在感があるのでしょう。

生態

生息地域については、中央アジアの高知と先ほどちらりと触れましたが、具体的には三種類のグループに分かれています。

モンゴル・ロシア・中国で生息している種と、イラン・トルクメニスタン・カザフスタン・ウズベキスタン・アフガニスタン・パキスタンなどの種、さらに、カシミール地方・チベット・ネパールなどに生息している種がいるそうです。

何れにしても、標高5,000メートルほどの高知に生息していて、岩穴や岩の割れ目などに潜んでいることが多いそうですが、キツネやマーモットが掘った穴に潜んでいることもあります。

ただ、絶滅危惧種に指定されだけあり、個体数が非常に少なく、警戒心も強いので、野生のマヌルネコを人が見かけることはごく稀です。

マヌルネコ同士が会うことも稀で、群れを作って生活していることはほとんど無く、繁殖期以外は単独で狩りをして生活しています。

夜行性で、早朝や夕暮れ時に活発に活動します。狩りの仕方は、岩陰に隠れて待ち伏せをして仕留めるか、気付かれないように後をつけて捕獲します。主に、ウサギやネズミ、リスやトリなどの小動物を食料としています。

レッドリストに入るほど個体数が少ないということで、繁殖行動が気になりますが、残念ながら、野生のマヌルネコの繁殖行動については詳しいことがわかっていません。

現段階で観察されていることは、出産時期は4月や5月が多く、妊娠期間は65日~75日ほどで、2頭~4頭ほどを一度に出産するということくらいです。

マヌルネコの生態で特徴的な他の点は、威嚇行動です。
威嚇行動とは、実際の攻撃では無く、自らの身を守るために、自分の力を誇示するような行為をして、相手をひるませようとすることです。

一般的なネコの威嚇行動は、身体中の被毛をブワっと逆立てて、シャーと唸ることが多いですが、マヌルネコの場合は、片方の唇を釣り上げて震わせて、大きな犬歯をむき出しにします。

この威嚇するときの表情は、本当にいかつく、悪い目の表情と合間って、怖いというか気味が悪いというか、なんとも言えない不気味さがあります。きっと、直近でこれをされた小動物は、背筋の凍る思いがするでしょう。

本人からしたら、身を守るための真剣な行動とは言え、私たちから見たら、その邪悪な感じが漂うインパクトがある表情は、ブサイク具合を強調する思わずぷっと吹き出してしまうような絵面です。


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