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亡き母が教えてくれた動物が抱く”愛する心”の美しさ


動物の中にもちゃんと存在する大切な感情

飼い主と飼い犬の絆

主人を失った犬

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ブラジルで,ガンの闘病生活を送っていた1人の女性が亡くなりました。彼女の名前は,テルマ・マリア(Telma Maria)さん。闘病で健康状態が悪化する中,テルマさんの側を決して離れようとしなかったのは,飼い犬のベリーニャ(Belinha)でした。
出典:https://www.thedodo.com/close-to-home/boxer-dog-mourns-owner-funeral-brazil

今となっては,ベリーニャにとって,この時が最高に幸せだったのかもしれませんね。

飼い主であるテルマさんがずっと側にいてくれる。そして,そんな大切なテルマさんの側にずっといられる・・・

しかし,悲しい現実がそんな美しい関係を引き裂こうとしたようです。

お互いの存在

主人を亡くした犬

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「ベリーニャは私の看護士なのよ。」とテルマさん。ベリーニャは,彼女に安心感を与えていたようです。
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テルマさんにとっても大切な存在でもあったベリーニャ。

苦しい治療に耐えて来れたのもベリーニャのこの可愛らしい顔と,従順な性格のおかげだったのかもしれませんね。

愛する人とのお別れ

主人を亡くした犬

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テルマさんが信頼していたベリーニャは,彼女にとって大切な存在でした。そのため,テルマさんの通夜に集まった中にはベリーニャの姿もあったのです。テルマさんの親族と共に寂しそうに横たわるベリーニャ・・・まるでこの集まりの大切さを理解しているようでした。
しかし,次の瞬間誰もが心打たれる出来事が起こったのです。
出典:https://www.thedodo.com/close-to-home/boxer-dog-mourns-owner-funeral-brazil

人間であれば,この場の意味を難なく理解できますが,”通夜”の意味を知らない動物にとっては,ただ集まっているだけのようにしか見えないはず・・・

しかし,賢いベリーニャはこの場の大切さを理解しているようです。

そしてまた自分の側にいつもいてくれたテルマさんがいない・・・この状況をどうしていいのか分からなかったのかもしれませんね。

飼い主さんの姿を目にして・・・

主人を亡くした犬

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テルマさんの棺が運び込まれるや,ベリーニャは儀式の間ずっとテルマさんの側から離れることはありませんでした。それはまるで,テルマさんとベリーニャの生前の姿を見ているようだったのです。そしてその姿は,テルマさんの息子であるネト(Neto)さんによって画像に収められました。
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先ほどの伏せて沈んだ様子にベリーニャとはうって変わって,テルマさんと一緒にいたいという感情を抑えきれないようです。

もしかして,起き上がって手を差し伸べてくれるかも・・・

ベリーニャは淡い期待を抱いたのかもしれません。

動物のこの感情の素直さが,痛いくらい伝わってきます・・・

いつでも会える!

主人を亡くした犬

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儀式が終わってもベリーニャの悲しみは終わることがありません。テルマさんがいないことを悲しんでいるかのようにクンクンと辛そうな鳴き声をあげていたのです。そこで,ベリーニャの悲しみが少しでも和らぐことを願って,ネトさん家族は彼女をテルマさんが眠る墓地に連れて行ってあげることにしました。そこでの儀式で,リードを離されたベリーニャが一目散にテルマさんのお墓に走っていく姿があったそうです。テルマさんがいないにもかかわらず,その場から動こうとしないベリーニャ。
ネトさんがそこで見たものは,決してなくなることのない母親と愛犬の絆だったのです。
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もう二度とテルマさんに会えない・・・絶望的な悲しみのどん底にいるところを救ってくれたのは,愛する人の息子,ネトさんだったようです。

言葉は通じませんが,テルマさんがここで眠っていることが伝わったようですね。

人間同志の絆はそれほど珍しいものではありません。しかし,このような言葉ではなく心で結ばれた人間と動物との絆は,見るものの心に直接伝わってくるものなのですね。

大切な思い出として・・・

主人を亡くした犬

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「この世から去っても,母は”愛”は人間だけのものじゃないと教えてくれているようです。母とベリーニャは,動物が持つ”愛する心”は,みんなが思っている以上のものなのだと教えてくれたようです。」とネトさんは語ってくれました。
テルマさんは近くにいることが分かって,ベリーニャの悲しみは癒されつつあります。そしてその後ネトさんの家に引き取られたベリーニャは,もう独りぼっちではありません。
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テルマさんの死は多くの人だけではなく,1匹の犬にも悲しみを与えました。

しかしそれ以上に与えてくれたもの,それは動物の心の重さのような気がします。

人間が傷つくように,動物の心も傷つき,また,人間が愛する気持ちを抱くように動物もまた同じような気持ちを持っている・・・。

人間と同じように動物に接することの大切さを改めて教えられた気がします。

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