はじめに


アイスランド系デンマーク人のアーティストであるオラファー・エリアソンの大規模個展が、6月9日(火)から9月27日(日)まで、東京都現代美術館で開催されます。日本では10年ぶりの大規模個展、見逃せません。

オラファー・エリアソン ときに川は橋となる


東京・清澄白河にある「東京都現代美術館」にて、6月9日(火)から9月27日(日)まで、「オラファー・エリアソン ときに川は橋となる」が開催となります。新型コロナウイルスの感染拡大防止による休館のため開催日が延期されていましたが、ついに開催日が決定しました。


展覧会の見どころは?


オラファー・エリアソン《ビューティー》1993年
「オラファー・エリアソン ときに川は橋となる」展示風景(東京都現代美術館、2020年) 撮影:福永一夫 
Courtesy of the artist;neugerriemschneider, Berlin;Tanya Bonakdar Gallery, New York / Los Angeles © 1993 Olafur Eliasson


アートを通して“サステナブルな世界”の実現に向けた試みを表現する、アイスランド系デンマーク人アーティストのオラファー・エリアソン。今回の個展では、アトリウムの吹き抜け空間で、個展のために制作された新作の大規模なインスタレーションが展示されるほか、暗闇の中で鑑賞者の前に虹が再現される代表作《ビューティー》といった体験型の作品も展示されます。

オラファー・エリアソン《ときに川は橋となる》2020年
「オラファー・エリアソン ときに川は橋となる」展示風景(東京都現代美術館、2020年) 撮影:福永一夫 
Courtesy of the artist;neugerriemschneider, Berlin;Tanya Bonakdar Gallery, New York / Los Angeles © 2020 Olafur Eliasson


また、故郷であるアイスランドを20年にわたり撮影した《溶ける氷河のシリーズ 1999/2019》では、氷河の変化が目に見える形で示されるので注目です。
オラファー・エリアソン《溶ける氷河のシリーズ 1999/2019》2019年
「オラファー・エリアソン ときに川は橋となる」展示風景(東京都現代美術館、2020年) 撮影:福永一夫 
Courtesy of the artist;neugerriemschneider, Berlin;Tanya Bonakdar Gallery, New York / Los Angeles © 2019 Olafur Eliasson

エリアソンが実現したい“サステナブル”な世界とは


オラファー・エリアソン《太陽の中心への探査》2017年 
「オラファー・エリアソン ときに川は橋となる」展示風景(東京都現代美術館、2020年) 撮影:福永一夫 
Courtesy of the artist and PKM Gallery, Seoul © 2017 Olafur Eliasson


エリアソンが国際的に高い評価を受けているのは、アートを介してサステナブルな世界の実現に向けた試みをしているからです。最近、ライフスタイルやファッション、フードの世界でもよく聞かれる「サステナブル」とは、「持続可能な」という意味があります。このままの経済を優先させた消費型の社会では、地球環境が持続しないという問題を解決するため、社会を変えていこうとする取り組みです。

エリアソンは「<ときに川は橋となる>というのは、まだ明確になっていないことや目に見えないものが、たしかに見えるようになるという物事の見方の根本的なシフトを意味している」と語ります。未来を再設計するために、これまでやってきた「過去に基づいて現在を構築する」という視点を「未来が求めるものにしたがって現在を形づくる」ものに変えるべきだと話しています。

オラファー・エリアソンとは


オラファー・エリアソン Photo: Brigitte Lacombe, 2016 © 2016 Olafur Eliasson


オラファー・エリアソンは、1967年にコペンハーゲンに生まれ、アイスランドとデンマークで育ち、現在はベルリンとコペンハーゲンを拠点に活動しているアーティストです。

光や水、霧などの自然現象を、屋内外に新しい知覚体験として再現する作品などで世界的に高い評価を受けています。ロンドンのテート・モダンで発表した人口の太陽を作り出した「ウェザー・プロジェクト」や、ニューヨークで人工の滝をイースト川に出現させたパブリックアート・プロジェクトなどの大規模なインスタレーションが有名です。


◆オラファー・エリアソン ときに川は橋となる
開催場所:東京都現代美術館
住所:東京都江東区三好4-1-1(木場公園内)
電話番号:03-5777-8600 ※ハローダイヤル・年中無休 8:00~22:00
会期: 2020年6月9日(火)~9月27日(日)
休館日:月曜日(8月10日、9月21日は開館)、8月11日、9月23日
営業時間:10:00〜18:00
料金:一般 1,400 円 大学生・専門学校生・65 歳以上 1,000円 中高生 500円

※感染防止対策について
・スタッフの検温・健康状態の確認
・スタッフのマスク着用
・窓口にはアクリル板等を設置
・館出入口に消毒液を設置
・館内の清掃・消毒・換気の徹底
・入場者数の制限 など
※詳しくは公式サイトをご確認ください。

おわりに


東京都現代美術館で開催される「オラファー・エリアソン ときに川は橋となる」は、地球温暖化や環境問題が重要となっている今注目したい展覧会です。ぜひ足を運んでみてください。

情報提供元: 旅色プラス