今年6月15日に一定のルールの下で民泊を全国的に解禁する住宅宿泊事業法(民泊新法)が施行される。民泊運営に興味がない人にとっては、興味のないニュースかもしれないが、「2018年の引っ越しは、6月以降にすると優良物件に巡り会える」と言い換えるとどうだろうか?


住宅宿泊事業法の施行により「6月15日からインターネット上から届出を行うことで民泊営業ができるようになる」というのが一般的な認識であるが、実は施行による影響は賃貸市場にも大きな影響をもたらすことになることに注意しておきたい。


民泊市場のリサーチ・調査を手掛けるメトロエンジン株式会社が提供する民泊ダッシュボードのメトロデータによると、2018年2月時点で日本の民泊物件は約50,000室あり、そのうち東京都には約17,000室、大阪府には約13,100室の民泊物件が存在している。


このうち、空き部屋を貸し出す家主居住型の民泊ではなく、家主不在型の民泊(まるまる貸切)の物件は、東京都に約13,800室、大阪府に約10,800室ある。


Airstairが実施した既存の民泊ホスト向けのアンケート調査「住宅宿泊事業法意識調査 2018」では全体の80%が無許可の民泊であると回答しており、大半が無許可の民泊である可能性が高いといえる。


また大都市部におけるこのような無許可民泊は、マンションの一室で居住用として契約されている場合も多く、物件オーナーや管理会社に民泊運営を知らされていない場合も。


つまり、東京都と大阪府の合計約24,600室の80%となる約20,000室が無許可の民泊である可能性が高く、これらの物件が6月15日以降、賃貸市場に放出される可能性があるのだ。


もちろん、このような民泊物件のうち住宅宿泊事業の届出を行う物件も一定数はあると見られるが、上乗せ条例により年間の営業日数が約100日程度に制限(港区、千代田区など)されている場合もあり、ビジネスとしての採算が見合わないことから、申請数は伸び悩むだろうと予測する声も多い。


 


賃貸市場に放出される民泊物件は好立地


これまで民泊で貸し出されていた民泊は、好立地の優良物件である可能性が非常に高い。というのも民泊を利用する訪日外国人は駅近で周辺にコンビニやレストランなどがある好立地の物件を好む傾向があるからだ。


場所としても東京であれば新宿駅や渋谷駅かあるいは電車で数分以内の駅、大阪であれば繁華街の大阪市中央区などに民泊物件が多く、非常にアクセスが良い好立地に多い。


このような好立地に多い民泊が、6月15日までに住宅宿泊事業の届出を断念し相次いで撤退すれば6月15日以降、賃貸市場に供給されることになる。


なお、一般的に賃貸物件の退去通知は退去1ヶ月前までに行わなければならないのが一般的で、4月〜5月にかけて例年よりも解約が増える傾向が見られそうだ。


 


情報提供元: Airstair
記事名:「 2018年の引っ越しは6月以降が良い!? 民泊新法の施行で数万室の優良物件が賃貸市場に放出か