腰痛持ちの筆者にとって、クッションは長時間のドライブやデスクワークに欠かせないアイテム。今回は「低反発でもなく高反発でもない、まるで宙に浮いているような乗り心地を実現!」という『Gゼロクッション』をテスト。通販で話題&人気のこのアイテムを、徹底的に座り倒してみた。


REPORT●北 秀昭(KITA Hideaki)


PHOTO●山田俊輔(YAMADA Shunsuke)

特殊素材の「TPE」を使用。ランバス構造が、座った時にかかる重さや耐圧を分散

ウレタンやスポンジのように、享年劣化でヘタる(潰れる)こともなく、長期に渡って使用可能。

 この『Gゼロクッション』は、「低反発でもなく高反発でもない、まるで宙に浮いているような乗り心地を実現!」のキャッチフレーズでTVの通販番組などなどで話題となってるアイテム。




 51歳の筆者は、3年前、物置きを片付け中、ギックリ腰になって以来、腰痛持ちの仲間入り。それ以来、長時間クルマを運転する時や、デスクワークの折、クッションは必須。そのため、クッションについては少々うるさく、この『Gゼロクッション』が、ずーっと気になっていた。




 クッションの多くは、一般的にスポンジやウレタンなどの素材を使用。一方、『Gゼロクッション』には、「TPE(※注)」という復元力の高い、非常に柔らかい特殊素材を使用。これを「ひし形の編み目構造(ランバス構造)」に配置し、独特の座り心地を実現しているのが特徴だ。

※注:「TPE」とは、サーモ・プラスチック・エラストマーの略で、ゴムのような弾性を持ち、熱を加えると溶け、冷やすと固まる柔らかいプラスチックのこと。リサイクルができ、環境に優しいのが特徴。

 輸入販売元の『協和工業株式会社』によると、




「従来の高反発や低反発の素材は、座ると徐々に臀部が徐々に底に当たるような感触がありました。しかしGゼロクッションは、適度な反発があり、お尻をクッション全体で支えてくれるため、まるで宙に浮いたような座り心地を獲得。


 また、ひし形の編み目構造(ランバス構造)が、座った時にかかる重さや耐圧を分散させるため、長時間座っても疲れにくい。加えてウレタンやスポンジのように、享年劣化によって潰れることもなく、長く使用できるのがポイントです」




『Gゼロクッション』の形状は、後方よりも前方が低く、傾斜を付けているのもポイント。この傾斜により、骨盤の位置を調整し、無理なく、自然に背筋が伸びるよう工夫されている(座面が地面と平行になった椅子には効果的)。




 クルマのシートはもちろん、持ち運びも容易なので、椅子、フローリングなどの硬い床、屋外のベンチなど、幅広く使用可能だ。




 では早速、座ってみよう。

Gゼロクッションの座面。ランバス構造のため、通気性も良好。指で触れてみると、ぷにょぷにょした柔らかい感触。

Gゼロクッションのカバーはファスナー式。
専用カバーにGゼロクッションを入れたところ。
裏面はズレを防止するための樹脂製の小さな凸が無数に設置されている。
専用カバーは持ち運びにも便利な仕様。クルマのシート→デスクチェア→自宅のソファなど、自由に移動OK。
生地が汚れた時のために、専用カバーが別売りされており、清楚なホワイトも設定(写真左)。

『Gゼロクッション』のサイズは、幅44cm×奥行40cm×高さ3cm。

インプレッション:ウレタンやスポンジなど、普通のクッションにはない、独特の“滑らかな”座り心地を獲得

テスト車は足周りが簡素で柔らかく、走行時の衝撃吸収力などが体感しやすい軽自動車の「ダイハツ タント」。

 テスト日は、気温35℃の夏真っ盛り。




 実際に「ランバス構造」と呼ばれる、ひし形の編み目にレイアウトされた、特殊素材の「TPE」の座面に触れてみると、お菓子の“グミ”のような感じ。内部にウレタンやスポンジを使った、一般的なクッションに比べると、フニャフニャしたイメージだ。




 特殊素材の「TPE」という素材は、熱を持やすいらしく、例えば夏の日なたに長時間さらしていた場合、熱が冷めるまでに、少々時間がかかる(しばらくお尻が熱い)。真夏はシートに放置せず、日陰となる箇所に“避難”しておくのがベターだろう。




 クルマのシートに敷いて運転してみると……。クッションの高さが3cmということもあり、当然目線は高くなる。それにより、アクセルペダルやブレーキペダルとの距離感も変わってくるから、この点は留意すべき。




『Gゼロクッション』を敷いて、長時間運転してみたが、普段使っているスポンジのクッションに比べ、確かに衝撃吸収力は高い。一言でいえば、“滑らかな”座り心地だ。




 身長173cm、体重60kgの筆者にとっては、ややフニャフニャした感じにはまだ誰が必要そうだが、各自の体型や体重によっては、この独特の“追従感”は、非常にアリガタイものになるかもしれない。




「まるで宙に浮いているような乗り心地」というキャッチコピーは、ちょっと大袈裟かもしれないが、言いたいことは伝わってきた。特殊素材の「TPE」という素材は、ウレタンやスポンジとは異なる衝撃吸収性を持ち、使用感や乗り心地も良好。筆者的には「フニャフニャしたイメージ=フワフワした感じ」もしたが、決して不快なものではなかったことを記しておこう。

ウレタンやスポンジのクッションに比べ、お尻の部分に熱がこもりやすい……

 リーズナブルなクッションは、享年劣化によって、やがて潰れてしまい、変形してしまう。しかし、特殊素材のTPEを使用した『Gゼロクッション』は、そんな心配はなさそう。特殊素材のTPEが、とにかくしっかりしているので、短期でへたることもなく、長期に渡って使えそうだ。




 気になった点は、真夏に使用した場合、ウレタンやスポンジのクッションに比べ、お尻の部分に熱がこもりやすい点。元来、汗っかきの筆者の体質によるものなのか、エアコンをガンガンに効かせていても、運転席が太陽に照らされると、臀部にジトっと汗をかいてしまう。




 とはいえ、涼しい場所では、空洞の集合体である「ランバス構造」は通気性が良く、快適性もGOOD。しかし、真夏の太陽にさらされると、臀部にやや汗をかき、不快感を感じてしまった。




 腰痛持ちの筆者だが、全般的に『Gゼロクッション』は、これまで使っていたクッションよりも、快適に過ごせた。クルマのシートの他、デスクワークにも使ってみたが、腰への負担も少ない気がした。




※注:上記の感想は筆者によるものです。身長・体重・体型・体質等により、感じ方は異なります。

●商品名:Gゼロクッション


●サイズ:幅44cm×奥行40cm×高さ3cm


●素材:


クッション→TPE / ポリエステル


カバー→ポリエステル100%


●購入価格:5500円(税込) ※ネットショップで購入


●生産国:中国


●輸入販売元:協和工業株式会社


大阪市西淀川区佃1-24-11


TEL 06-6471-3539
情報提供元: MotorFan
記事名:「 無重力? お尻汗?|通販番組でよく登場するもGゼロクッション!クルマに試してみた。