日本のそして世界のベーシックカーベンチマークとして、長きに渡って君臨し続けているトヨタ・カローラ。ただし当然ながらライバルも多く、実力派が揃っている。ここではそんなライバルたちとともに俎上に載せ、ユーティリティやスペックを写真と数字で横比較してみたい。




REPORT●佐野 弘宗(SANO Hiromune)


PHOTO●神村 聖(KAMIMURA SATOSHI)




※本稿は2019年10月発売の「新型カローラのすべて」に掲載されたものを転載したものです。

COROLLA TOURING HYBRID W×B

日本仕様は海外仕様よりもホイールベースとリヤオーバーハングを短縮。室内空間の広さを重視しているシャトルとは対照的に、コンパクト・スポーツワゴンとしてのキャラが際立っている。

全長:4495㎜


ホイールベース:2640㎜


全高:1460㎜


全幅:1745㎜


ミラーtoミラー:2035㎜


開口高:600㎜

他車と比べてインパネが薄いのは一目瞭然。すっきりとした前方視界が確保されている。対してセンターモニターの位置は高めで、操作性と視認性は良好だ。「W×B」系はカラーのデジタルメーターを装備し、見た目も使い勝手も先進的。

リヤシート高:560㎜
フロントシート高:530〜550㎜


「W×B」系は合成皮革+レザテックを採用し、サイドサポートが高くなっているスポーティシートを装備。後席スペースは膝前が約160㎜、頭上が約60㎜と、まずまずの広さだ。後席にも充電用USBを備えるなど、装備類も充実している。

熱効率に優れる1.8ℓ直4エンジ ンと、コンパクト・高出力なモ ーターを組み合わせたハイブリ ッドシステムを採用。WLTCモ ード燃費は最良値で29.0㎞/ℓ。

「W×B」系はダークグレーメタリックの17インチアルミホイールを標準装備。タ イヤはブルーアースGT。

通常時:高さ655㎜ 奥行き930㎜

後席格納時:最小幅950㎜ 奥行き1800㎜

通常時でもゴルフバッグ4個を積載できる広さを確保。フロアの高さを上下二段で調節できるデッキボードも備わる。6対4分割可倒式の後席は荷室のレバーで簡単に格納できる。

LEVORG 1.6GT EyeSight

四車の中では全長とホイールベースが最も長く、ひとクラス上のサイズ感。室内や荷室の広さにも同じことが言える。ゴルフヴァリアントと比べて全幅が狭いのは、日本車らしい特徴だ。

全長:4690㎜


ホイールベース:2650㎜


全高:1495㎜


全幅:1780㎜


ミラーtoミラー:2020㎜


開口高:630㎜

スバル車らしい水平基調のインパネデザインを採用し、視界を広く取ることで安全性も確保。メーターはスポーティな2眼タイプを採用する。アイサイト コアテクノロジーが全車に標準装備され、ナビは販売店オプションとして設定。

リヤシート高:560㎜
フロントシート高:520〜590㎜


1.6ℓ車はファブリック/トリコットのコンビシートを採用。運転席8ウェイパワーシートも標準装備される。後席スペースは膝前が約170㎜、頭上が約80㎜。ゆったり感はあるものの、前席下のスペースが狭く、足は伸ばしにくい。

1.6ℓ及び2.0ℓの水平対向直噴ターボエンジンを搭載。1.6ℓ車は経済性の高いレギュラーガソリン仕様だ。もちろん全車フルタイム4WDを採用する。

「1.6GT Eye Sight」はガンメタリック塗装の17インチアルミに、ダンロップSPORT MAX X050を履く。

通常時:高さ710㎜ 奥行き1040㎜

後席格納時:最小幅1070㎜ 奥行き1930㎜

奥行きも幅も広く、床下に備わる収納も大きい。後席には4対2対4分割可倒式シートを備え、荷室のスイッチでフラットフロアを実現できるなど、ワゴンとしての実用性はハイレベル。

GOLF Variant TSI Highline Meister

カローラツーリングと比べると、ホイールベースはあまり変わらないものの、ボディ自体はひと回り大きい印象。全幅は1800㎜に達するが、最小回転半径は5.2mと意外に小回りも効く。

全長:4575㎜


ホイールベース:2635㎜


全高:1485㎜


全幅:1800㎜


ミラーtoミラー:2030㎜


開口高:620㎜

センターコンソールをドライバー側にチルトしたデザインを採用。一部グレードにはデジタルメータークラスターやナビ機能を含む純正インフォテイメントシステムを標準装備。メーターにマップを表示できるなど、多彩な表示機能を備える。

リヤシート高:560㎜
フロントシート高:530〜610㎜


「TSI Highline Meister」には白と黒の2色から選べるレザーシートを標準装備。パワーランバーサポートやシートヒーターなどの快適装備も備わる。後席スペースは膝前が約140㎜、頭上が約120㎜で、天地方向にゆとりを感じる。

ガソリンエンジンを搭載する「TSI」系は1.2ℓ及び1.4ℓの直噴ターボを採用。小排気量ながら広い回転域で豊かなトルクを発生し、加速性能に優れる。

「TSI Highline Meister」はダブル5スポークの17インチアルミを装着。TURANZA T001との組み合わせ。

通常時:高さ700㎜ 奥行き1050㎜

後席格納時:最小幅1000㎜ 奥行き1850㎜

縦に長い直線的なフロアを採用し、国産車勢と比べると最大幅は若干広め。後席シートはセンタースルーローディングも備わる6対4分割可倒式。格納時は少し傾斜したフロアとなる。

SHUTTLE HYBRID Z Honda SENSING

全長や全幅はカローラツーリングよりも短いが、逆に全高は際立って高い。機械式の立体駐車場を利用できる上限に近い高さとすることで、上下に広い室内と荷室空間を稼ぎ出している。

全長:4440㎜


ホイールベース:2530㎜


全高:1545㎜


全幅:1695㎜


ミラーtoミラー:1985㎜


開口高:550㎜

コックピット感を高めたインパネデザインを採用し、ハイブリッド車のシフトセレクターやフルオートエアコンのタッチパネルなど、先進的な演出も随所に感じられる。Hondaインターナビは一部グレードにメーカーオプションとして設定。

リヤシート高:590㎜
フロントシート高;540〜580㎜


撮影車はメーカーオプションの本革シートを装備。後席にはリクライニングや座面のチップアップ機能を備えるなど、他車にはないアレンジも魅力だ。後席スペースは膝前が約220㎜、頭上が約90㎜。ガランとした印象を受けるほど広い。

ハイブリッド車とガソリン車のいずれも1.5ℓ直4エンジンを搭載。ハイブリッド車は22kWのモーターも備え、ダイレクト感のある加速と低燃費を両立。

「HYBRID Z Honda SENSING」は16インチアルミホイールを装備。TURANZA ER370が装着される。

通常時:高さ840㎜ 奥行き950㎜

後席格納時:最小幅950㎜ 奥行き1910㎜

フロアの位置が極めて低く、大きな荷物でも積み下ろしやすい広大な荷室が確保されている。6対4分割可倒式の後席シートはダイブダウン機構も備え、格納時はむしろ前方が低くなる。

情報提供元: MotorFan
記事名:「 トヨタ・カローラツーリングとスバル・レヴォーグ、VWゴルフ ヴァリアント、ホンダ・シャトルを徹底比較!〈インパネ/シート/ラゲッジスペース/スペックetc……〉