アウディA8とA7スポーツバックの日本仕様が発表された。レベル3の自動運転技術を搭載しているのがトピックのひとつ。それを支えるキーデバイスがレーザースキャナー、乗用車において世界初搭載のコンポーネントだ。サプライヤーはフランスのメガサプライヤー、ヴァレオである。「世界初搭載」。あれ? そうだったっけ? じゃあグリル中央エンブレムの裏にあったのはえーと……。

 このレーザースキャナーは、供給元のヴァレオにおいてはSCALAという名称で呼ばれる製品。




「波長905ナノメートル、持続時間0.004ミリ秒(4ナノ秒)の赤外線パルスを145度の範囲で発振する。その反射光を1分間に750回転するミラーのフォトダイオードで検知して、周辺の物体と形状を正確に探知し、3次元の環境認識を可能にするシステム。LiDARとも呼ばれるこの技術は、雲やエアロゾルなどの大気観測や上空からの地層の観測などでも知られ、高度な自動運転の実現には欠かせない。かつては非常に高価だったこのセンサーを、アウディは市販モデルに初めて採用した。新型A8のレーザースキャナーは、80m離れた場所までカバーし、その範囲内であれば、たとえ夜間であってもスキャナーは対象物の形状を正確にとらえる。(アウディのプレスインフォメーションより)」




 補足すると、波長は先述のように905nm、測定可能距離は0.3〜300m。ビーム数は4。水平視野角は3.2度で、Valeoは開発中の第2世代SCALAでこれを約3倍の10度にまで広げたと発表している。

情報提供元: MotorFan
記事名:「 赤外線レーザーレーダーと赤外線レーザースキャナーとミリ波レーダーの違い、わかりますか