勿来(なこそ)IGCCパワー合同会社が福島県いわき市で建設している出力54万kWの勿来IGCC発電所向けに、同工場内の石炭ガス化炉工場で初めて製作したものだ。以後、石炭ガス化炉圧力容器および付帯機器を順次出荷していく予定だ。
石炭ガス化炉は、石炭を効率よくガス化するために、高温に耐え得るガス化装置と、高圧を保持する圧力容器から構成される。今回出荷した圧力容器はその一部であり、他の部分も順次出荷していく。MHPSは2017年6月、長崎工場で石炭ガス化炉工場を竣工させ、製作に取り組んできた。同工場は、高温高圧に対応したガス化装置と圧力容器を製作するため、従来の石炭焚き火力発電用ボイラーで培った溶接などの要素技術に加え、独自開発した自動溶接装置や、ITを駆使した生産方式を導入したものだ。