2017年のミラノショーで初公開され、日本では2018年5月26日から発売が開始されたドゥカティ・パニガーレV4。そのマシンに投入された最先端技術を解説するメディア向けのワークショップが5月28日に行われた。




●REPORT:近田 茂(CHIKATA Shigeru)

ドゥカティ・パニガーレV4

 5月28日(月)、恵比寿のCROAKプライムスタジオで開催された報道発表会。普段とは少し趣の異なるワークショップというスタイルで開催された。ファン待望のパニガーレV4の披露に際して同社の広報部はより詳細な車両情報を伝えたいと考えていたからだ。




 MotoGPマシンに最も近い同社のフラッグシップ、超高性能なプレミアム・スーパースポーツがパニガーレである。新たにV4エンジンを搭載して昨年のミラノショーで世界初公開されたパニガーレV4は、最先端を歩む市販バイクとして最新世代のエレクトロニクス・パッケージが導入されているのが大きな特徴。エキサイティングな走りを安全に楽しめるよう、様々なシーンに貢献する電子制御デバイスが投入された。




 詰めかけた報道陣に配布された資料の中にはいわゆるプレスリリースやの他に詳細説明、カタログの他になんとオーナーズマニュアルから抜粋した小冊子まで含まれていた。電子制御に関する機能とその取り扱い説明を、報道陣にもジックリと伝えて理解を深めて欲しいという広報部の想いがそこに込められたのだ。


 まずはマッツ・リンドストレーム(ドゥカティジャパン社長)氏自らが登壇。あいさつの後、ワークショップはスタートした。おおよそ1時間程の勉強会だったが車体、エンジン、デザイン等、その全てにわたる同社のコダワリと開発陣の想いの丈が伝わってくる。V4のスタンダードモデルは263万9000円。スポーティな装備を採用するV4 Sはゆうに300万円を超える。さらにマグネシウムホイール装着のトップモデルは何と509万円。プライスもなかなかプレミアムである。




 最新世代のデスモドロミック・システムや70度のクランクピンオフセットも関与するツインパルス・イグニッション等のメカ部分も興味深いが、何よりも圧巻は、ボッシュ製6軸慣性測定ユニット(6D IMU)を活用した電子制御デバイスの充実ぶりにある。


 ここでの詳細説明は割愛するが、あらゆる走りの中で限界シーンを超えるライディングミスを未然に防いでくれる賢い制御システムとして機能することは間違いない。モード選択も多岐にわたるので、セッティングの組み合わせ調節の自由度は大きい。




 筆者も試乗する前にモード選択の操作方法はもちろんマスターしておくつもりである。試乗報告をお届けするまで乞ご期待である。



■主要諸元■(数値はパニガーレV4)


排気量 1,103 cc


最高出力 214 ps (157.5 kW) @ 13,000 rpm


最大トルク 12.6 kgm (124.0 Nm) @ 10,000 rpm


乾燥重量 175 kg


シート高 830 mm


安全装備 ライディング・モード、パワー・モード、ボッシュ製コーナリングABS EVO ドゥカティ・トラクション・コントロールEVO、ドゥカティ・ウイリー・コントロールEVO ドゥカティ・スライド・コントロール、エンジンブレーキ・コントロール EVO


バルブクリアランスの点検(デスモサービス) 24,000 Km




・メーカー希望小売価格(税込み)


Panigale V4 ¥2,639,000


Panigale V4 S ¥3,280,000


Panigale V4 S Speciale¥4,550,000


Panigale V4 S Speciale (マグネシウムホイール装着車)¥5,090,000

情報提供元: MotorFan
記事名:「 最上位モデルは509万円! ドゥカティ・パニガーレV4の中身はやっぱり凄かった!